VJCC(ハノイ)がハノイとハイフォンの経営塾交流会を実施      〜ハイフォンでの経営塾フォローアップセミナーに合わせて開催〜

2016年11月17日

 VJCCでは2009年から経営者育成のための長期研修「経営塾」を、ハノイとホーチミンの受講生を対象に実施していますが、2016年8月からは、ベトナム第3の都市ハイフォンでも「経営塾」を始めました。経営塾では、経営者として問題解決能力を養うため10か月間学び、その後修了生は、経営塾の同窓会組織「経営塾クラブ」のメンバーとなります。同クラブは自主的に、企業訪問をして企業の実践から学ぶ「フォローアップセミナー」を開催していますが、11月12日(土)に、ハイフォンで初めての同セミナーが開催されました。またこれを機会にハノイとハイフォンの塾生の交流会も開催され、ハノイからは27名、ハイフォンからは15名、その他関係者17名、計59名の参加者がありました。
 訪問したのは、ハイフォンのTIEN PHONG社。プラスティックのパイプを製造している企業で、そのシェアはベトナムで1位を誇ります。1960年に国営企業として設立され、2014年に民営化。順調に業績を伸ばしている同社は、日系企業とも提携しています。

   VJCC(ハノイ)ヒエン所長挨拶

 

 セミナーでは、まずVJCC(ハノイ)のヒエン所長が、「(土曜日にもかかわらず)これだけ多くの人が集まったのは、塾生の熱心さの表れ。この熱さをハイフォン市(注:同市は人材育成の一環として経営塾参加費を支援している)にも伝えてほしい」と、口火をきりました。

  TIEN PHNEG社チュオン社長の話

 塾生からの質問に答えるキエン副社長

 
 続いて、第1期ハイフォン経営塾の受講生であるTIEN PHONG社のキエン副社長から、同社の経営戦略について説明があり、「経営における重点項目は、1.消費者の信頼、2. 株主への利益還元、3.労働者のための良い環境づくり」との説明がありました。また、同社社長のチュオン氏からは、「弊社発展の理由は良い人材に恵まれたこと。技術の前に、まず人」と、人材の重要性にかかる力強いコメントがありました。
 これに対し、ハノイの塾生から、「このような優良企業を造る秘訣は?」「海外からベトナムに進出してくる企業との競争は?」など、活発に質問がでました。
 今回のセミナーに先立ち、第1期ハイフォン経営塾で「経営戦略」を教えた、JICA専門家の河口講師は、今回初めてハイフォンで教えた印象として、「教える前はハイフォンのレベルが気になったが、教えてみてハノイ、ホーチミンとほとんど差がなく、十分に研修についていけるレベルであると感じた」との嬉しいコメントがありました。

経営塾クラブ委員会メンバーヴィン氏による発表

 

 また、経営塾クラブ運営委員会メンバーのヴィン氏は、ハイフォンの新しい仲間に対して経営塾クラブの紹介を行い、同クラブのミッションとして、1)クラブメンバーの価値の引き上げ、2)クラブ内部での経験の共有を挙げ、仲間同士で切磋琢磨し進んで行こうと話しかけました。

 最後に、ハイフォン科学技術委員会のトゥアン会長は、「ハノイとハイフォンの交流会と聞いて最初は何をするのかわからなかったが、非常に有意義なものとなった。この機会にネットワークを広げてほしい」と感想を語りました。
 この後、昼食をとりながら懇親会が開かれましたが、和気あいあいと大いに盛り上がり、交流会は、大成功のうちに終了しました。

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                   参加者全員で集合写真