ウズベキスタン日本センター(UJC)ブハラ分室開設10周年記念行事を開催

2017年4月25日

 UJCブハラ分室は、2007年3月に開設され、今年で10周年を迎えました。これを記念し、4月8日に、分室が設置されているブハラ国立大学内において、シンポジウムと日本語講座、文化交流活動受講生らによるコンサート、日本文化体験・展示からなる記念行事を開催しました。全体で700人を超える多くの来訪者があり、盛況のうちに10周年を祝うとともに、ブハラでの今後のUJCの新たな活動展開をスタートさせる一日となりました。
 ブハラ分室への昨年の年間来館者数は13,709人。この10年間では、約116,000人の来館者がありました。タシケントにある本部と併せ間もなく100万人目の来館者を迎えるUJCのなかでも、しっかりと存在感を発揮しています。現在は、のべ1,366人の受講者がいる日本語教室や、折り紙や書道教室などの日本文化紹介の活動が中心となっていますが、今後、ブハラ国立大学との関係を軸に、ビジネス人材の育成や教育交流の分野での活動にも力を入れようとしています。

UJCのブハラでの今後の活動展開を議論

シンポジウムで基調講演を行うTulaganovブハラ国立大学学長
シンポジウムの締めくくりになり、同学長自身も2003年のUJCビジネスコース修了者のひとりであったことを明かされ、出席者一同、驚きとともにUJCの人脈の広がりを改めて実感。

記念行事第1部として、シンポジウムを実施。ブハラ国立大学、ブハラの商工関係者などの参加も得て、UJCがブハラのまちと大学にどのように貢献できるかを議論した。

 同日午前に行われたシンポジウムでは、「UJCは、ブハラのまちとブハラ国立大学にどのように貢献できるか」をテーマとして、基調講演やパネルディスカッションを行いました。ブハラは、紀元前5世紀に遡る歴史を持ち、旧市街が世界遺産となっている都市です。このまちの観光産業の振興を軸に、同大学に今年1月に新設された観光学部との協力や第二外国語教育として日本語講座の開設計画にUJCがどのように関わっていけるのかを大学関係者、自治体、地元観光産業関係者の参加を得て議論を行いました。
 ブハラの観光振興については、シンポジウム翌週の4月10日から3日間の観光マーケティングセミナーを実施するなど、既存のビジネスコース地方セミナーの計画のなかで具体的な取り組みを進めつつあります。シンポジウム後、観光振興に向けた大学、地元での取り組みに弾みがついた状態となっているとの報告を受けており、今後、日本での観光開発の経験・知見の紹介や、日本語講座の活動を通じた観光産業の振興への協力など、活動を拡充させるよう工夫をしていきます。
 また、同シンポジウムには、タシケント法科大学をはじめ、多くのウズベキスタンの大学との協力・交流事業を行われている名古屋大学からも磯田アジアサテライトキャンパス学院長にご来訪いただき(都合により、シンポジウムでは箕浦専門職員では代理での発表)、同大学がウズベキスタンにおいて展開する事業や留学プログラムなどについて発表をいただきました。ブハラ分室での将来的なブハラ国立大学と名古屋大学の協力や交流へと発展していくことが期待されており、UJCブハラ分室としても、現地での調整など、これに積極的に協力をしていきたいと考えています。

多くの人が集い、楽しくブハラ分室の10周年をお祝い

 午後には、書道、活花など文化交流活動のデモンストレーションと、日本語講座受講生や日頃文化交流活動を行っている初等教育学校の生徒、ブハラに派遣されているJICAボランティアなどによるコンサートが行われました。この日のために彼らが準備と練習を重ねてきた歌やダンスなど、さまざまなパフォーマンスなどが披露され、和気あいあいと楽しく、10周年のお祝いをすることができました。
 10周年記念行事の実施を通じ、ブハラ市民やブハラ国立大学の学生・教員にとりUJCがより身近な存在となり、ブハラ分室の利用が一層進むきっかけとなればと願っています。

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多くの来訪者が、書道体験やマンガ教室、巻き寿司作りなどを体験

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日本語教室受講者らによるヨサコイでコンサートを開始。コンサートの終盤には、観客席で立ち上がって一緒に踊りだす人も出る盛り上がり。