VJCCインスティチュート 第1期ハイフォン経営塾閉講式を実施〜ハイフォン市のさらなる経済発展を目指して〜

2017年8月9日

 2017年6月27日(火) 、ベトナム・ハイフォン市において、第1期ハイフォン経営塾閉講式が行われました。経営塾とは、「ベトナム日本人材開発インスティチュート(以下、VJCCインスティチュート)」が実施する、ベトナム産業界を牽引する経営者育成を目的とした長期研修コースです。ベトナムの中小企業の経営者・幹部を対象としており、日本式経営のノウハウを10か月間で実践的に学びます。昨年8月からハイフォンでも新たに開講されました。

ハイフォン市人材育成協会
トゥアン副会長

 まず、ハイフォン市人材育成協会のトゥアン副会長から「塾生たちは、経営戦略や経営理念、実践的なモノづくりの研修を通して経営に関する基礎知識を習得することができた。また、経験豊富な専門家との交流や日本研修での日系企業とのビジネスマッチングを通して、近代的な日本の企業経営の知識や考え方を学ぶことができた。そして、経営塾での学びを生かして自社の経営を改善することに成功したという報告もあった。今後もハイフォンに経営塾が普及することを期待している。」と挨拶がありました。

塾生にトロフィーを授与する柿岡次長

VIETNAM MARITIME SAFETY−NORTH社
キエン副社長

 
 続いて、JICAベトナム事務所の柿岡次長、貿易大学のトゥアン学長から塾生ひとりひとりに修了証書と記念のトロフィー、花束が授与されました。25名の塾生は皆自信に満ち溢れた表情で壇上にあがり、柿岡次長およびトゥアン学長と固い握手を交わしました。

 
 塾生を代表して、VIETNAM MARITIME SAFETY−NORTHのキエン副社長は、「経営塾のメンバーは業種や年齢、経験は異なるが、“自社を発展させるための知識を身につけたい”という気持ちは皆同じ。塾生全員が一丸となって学びを深めることができた。経営塾の学びを自社の経営戦略および企業文化づくりに生かすだけでなく、日本とのさらなる連携強化にもつなげていきたい。」と謝辞を述べました。

貿易大学
トゥアン学長

JICAベトナム事務所
柿岡次長

 貿易大学のトゥアン学長からは「第1期ハイフォン経営塾の修了おめでとうございます。10ヶ月間、塾生の皆さんが向上心を持って熱心に学ぶ姿勢を見て、まさに“経営者そのもの”と感激しました。今回、ハイフォンの優秀な経営者の育成に携わることができて非常に嬉しく思います。これからも経営塾の実施を通じて、ハイフォン市およびハイフォンの企業のニーズに応えていきたい。」と挨拶がありました。

 続いて、ご来賓のJICAベトナム事務所の柿岡次長は「これまで実施したハノイ・ホーチミンにおける経営塾の修了生は277名に至り、今回初めて経営塾を開催したハイフォンからも新たに25名が加わります。これから塾生の皆さんは、それぞれの企業で経営塾の学びを還元することで、ベトナムの工業化がますます進展することを期待しています。そのためには、経営者が「5S」や「見える化」などのルールを効果的に用いて、全員がルールを守る社風を作ることが品質向上の第一歩です。また、経営塾で共に学んだ仲間たちと助け合い、互いに切磋琢磨しあうことも非常に重要です。」と塾生らに向けてエールを送りました。

成績優秀者の表彰の様子

塾生からの記念品の贈呈の様子

ハイフォン市人民委員会
ビン副委員長

 
 その後、第1期ハイフォン経営塾で特に優秀な成績を修めた成績優秀者3名の表彰、および、塾生による記念品の贈呈が行われました。


 最後に、ハイフォン市人民委員会のビン副委員長から「先日、フック首相とハイフォン市の市長との会談が行われ、“これからのハイフォン市のさらなる発展に期待しています”という激励の言葉を頂いた。ハイフォン市の発展に経営塾は欠かすことのできない存在。これからも優秀な経営者を生み出す中心的な役割を果たしてほしい。」と挨拶がありました。また、「ハイフォン市は、日本人によく知られているベトナムの地域の一つです。これから日本とベトナムの協力関係、および、ハイフォン市と日本の地方政府との友好関係をさらに強化していきたい。そのために、ハイフォン市の経営者だけでなく一般市民にも日本語を教え、日本文化や日本式経営に関して理解を深めてもらうことを目指したい。」とハイフォン市の今後の展望についても語りました。

 ベトナムのさらなる経済発展に向けて、第1期ハイフォン経営塾修了生25名の今後の活躍が期待されます。

【画像】

第1期ハイフォン経営塾塾生25名および関係者による記念写真