VJCCハノイ、ビジネスコース「中間幹部育成コース」を実施〜見直しと改善のプロセスを学ぶ〜

2018年7月30日

 2018年7月17日(火)~19日(木)にかけて、ビジネスコース「中間幹部育成コース」の講義が行われました。

プレゼンテーションの様子

 ビジネスコースはベトナム企業のリーダー、中間管理職に実践的な知識・技術を提供することを目的としたコースです。その中でも今回行われた「中間幹部育成コース」では初めての試みとして、3つのステップを用意したコースが運営されました。
 
 第1ステップは4月17日(火)〜19日(木)の3日間で、自分の企業の問題点を見つめ直し、改善課題を考えました。第2のステップは3か月間、実際にその改善課題に各企業が取り組み、6月には進捗確認のためにJICA専門家の指導を仰ぎました。第3ステップとなる今回の講義では、それぞれが行った改善や工夫を全員に共有し、これからどのようにその活動を継続、発展していくかを議論しました。

 このコースに参加した企業は7社で、プレゼンテーションでは5社からそれぞれの改善結果が発表されました。
 各企業が共通して取り組んでいた事柄としては「整理・整頓・清掃・清潔・躾の5S活動」があげられ、社員に対してどのようにフィードバックしたのかと言ったことや新たに取り入れた方法などを参加者に提示しました。ある製鉄加工会社では改善活動の実施によって今まで420秒かかっていた工程を120秒に短縮することに成功した事例などがあげられ、会場からは驚きと感心の声が上がっていました。

清水剛JICA専門家

 このコースを担当し、中間指導や改善計画の助言などに携わった清水剛JICA専門家は総評として「5S活動は真剣に取り組み、全員の意識を変えることが大切である。時間や規則を守らない、中途半端に実施するといったことは、ムダやミスが隠れることにつながり意味がないので、常にチェックすることが必要だ。今回のコースを通して学んだことを参考にし、良かった点、悪かった点を復習して、今後の活動にしっかりと活かして欲しい」と受講生にエールを送りました。

 気づき、身につけた知識をこれからどうやって生かすのか。受講生の改善活動は続きます。

【画像】

記念撮影