経営塾第11期、FPTソフトウェアを見学~人事戦略、優れた社員教育とは~

2018年8月20日

FPTソフトウェアのロゴ

 2018年8月9日(木)、経営塾第11期生が第3週目「人事戦略」の講義の一環として、FPTソフトウェアに企業見学に行きました。 

 今回見学をさせていただいたFPTソフトウェアは、1999年に当時11名の従業員により設立されたFPTコーポレーションの子会社で、2018年現在13,000人の従業員を誇るIT会社となりました。創業以来、毎年30%以上の伸び率で成長を続け、売上額は2億ドルを超え、ICT分野(Information and Communication Technologyの略称、「情報通信技術」)においてベトナムトップに登りつめた企業でもあります。創業当時から日本企業に育てられ、日本式経営をベトナム流にうまくアレンジし伸びてきた企業で、現在も売り上げの半分は日本との取引によるものです。

FPTに関する説明の様子

 企業見学では、はじめに職場の紹介がなされました。経営塾生は多くが製造業であるため、非製造業であるFPTの職場は受講生たちにとってとても新鮮であったようです。その職場は従業員がリフレッシュしやすいように緑色のオブジェクトが各所に設けられ、中央の広場には毎月花が咲くように12種類の花を植えているなどの工夫がされていました。またその広場の周囲には日本を意識したものがあり、鯉が池で泳いでいたり、鳥居を模したものが設置されていたりしました。

 次に会議室にて、ホアン人事部長からFPTソフトウェアに関する説明が行われました。特に力を入れて説明されていたのは、今回の経営塾第3週のテーマである「人事戦略」についてでした。お話のなかでは、民主的で細かなルールがなく、上司への意見や不満を共有しやすい雰囲気をもった企業文化の説明や、大学卒業前から無料のプログラムを提供して学生を育てる人材開発法、日本的な師弟関係をとりいれた社員育成の仕組みなどが語られ、FPTソフトウェアの従業員がいかにして優れた人材へとなってゆくのかが紹介されました。

質問をする受講生

 プレゼンテーションの後には、質疑応答の時間が設けられました。受講生からは、講義で学んだ「年功序列制の給与体制と成果主義の給与体制」に関連した質問や、どのように人材を確保しているのかといった点が次々と質問され、時間を忘れた討議となりました。講師である山﨑京子JICA専門家からも、どのようなリーダー教育をしているのか、日本のような仕事のローテーションを行っているかといった質問があげられ、受講生たちは自分の人事戦略について見直しを行い、どう変えていくべきかを考える貴重な機会を得ることができました。

【画像】

集合写真