七十七銀行海外ミッションがVJCCインスティチュート及び経営塾企業を訪問

2018年10月1日

9月17日(月)、七十七銀行の小林英文頭取をヘッドとする海外ミッションが、ベトナム日本人材開発インスティチュート(以下、VJCC)とVJCCが実施する経営塾(※)卒業企業であるTan Phat Automation JSC(TPA)を訪問しました。

 同海外ミッションは、宮城県内を代表する19の民間企業の代表取締役と同銀行幹部、合計25名から構成され、ベトナム及び中国華南地区の経済事情、投資環境などの視察を目的として派遣されました。企業は、建設業、自動車部品製造、倉庫業、水産加工業、人材派遣業など様々な分野から参加されました。これに先立つ今年6月、七十七銀行は、地元企業との強いネットワークを活かし、経営塾9期の日本研修の際、仙台で行われたビジネス交流会をJICA他と共に企画し、成功させています。このような背景の下、今回、既にベトナムで事業展開している企業、これから展開しようとする企業を募り、実現したものです。

【画像】

 同ミッションは、VJCCの取り組みや最近の動向について説明を受けた後、ハノイ郊外のThanh Tri工業団地にあるTPA社を訪問し、同社の概要説明、現場視察、名刺交換、質疑応答など熱心に現場の事情に耳を傾け、目と肌でベトナム企業の実態を学びました。

 TPA社はTanphatグループの子会社で、同グループは元々、自動車・バイクの部品代理店として1995年に設立されました。その後、2006年に事業の多角化を図るため、機械の設計・製造及びFactory Automation Solution (FAS) 提供会社としてTPA社が生まれました。TPA社の社長(経営塾7期)及び副社長(経営塾10期)は共に経営塾の卒業生で、学んだ知識やノウハウを活かしたことにより、会社の業績が大幅に伸び、今やグループ傘下のリーデング企業に成長しています。特にFAS分野では、2015年(経営塾参加年)の売上げ78万USドルが、2018年8月期で445万USドルと5倍以上に伸びており、取引先もCanon、Sumsung、Vinafastと拡大しています。

 ミッションの参加企業からは、同社の社員教育(186名、内エンジニアは55名)や今後の事業展開と日本企業との取引の可能性などの質問があり、エンジニアがグループ企業間で研鑽できる職場環境やチーム・ビルディングによる仕事遂行のスタイル、日本企業と取引することにより社員及び会社が成長出来てきたことなど、経営塾で培われた経験の共有がありました。

 同企業の視察を通し、経営塾卒業企業をはじめとするベトナム企業のポテンシャルが評価されると共に、今後の海外展開にあたりVJCCを調整役としなからベトナムを有力な候補とし検討していくことに期待が示されました。VJCCとしても、今後このようなイベントを継続して実施し、日越の間のビジネスマッチングを強化、促進することに取り組んでいきます。



※経営塾とは、ベトナム企業の経営者・幹部育成のための10か月間の研修コース。JICAから派遣される日本人講師から日本式経営・日本企業の知見を軸にしたグローバルに通じる経営を包括的に学ぶもので、2009年から始まった経営塾のOBは、約300社、約400人に上る。

【画像】