VJCCホーチミン「ビジネスフォローアップセミナー」~経営塾での学びを生かし、新規事業の戦略を考える~

2018年10月9日

2018年9月29日 (土) に、経営塾卒業生の団体である南部経営塾クラブの主催により、「ビジネスフォローアップセミナー(以下BFS)」が行われました。BFSとは、経営塾講師、経営塾卒業生や現役塾生が、経営塾卒業生のその後の取り組み等を題材に、意見交換や経営に関する情報を共有する場です。

Hoàng Hữu Đạt社長によるTADECOR社事業のビジョンや課題のプレゼンテーション

 今回は、第7期(2015-16年)卒業生のHoàng Hữu Đạt社長が、従来の内装デザイン・施工会社に加えて新たに設立した、木材を基調としてユニークなデザインの家具や手作り室内装飾品を製造・販売しているTADECOR社にてBFSが行われました。経営塾の戸田講師や梅沢総括、ミン所長をはじめとするVJCCホーチミンのスタッフ、南部経営塾クラブのチン会長を筆頭に21名の経営塾卒業生・現役塾生が集い、TADECOR社の事業に関する議論などを行いました。

 Hoàng Hữu Đạt社長は、経営塾で学んだ4つのマーケティング戦略のうち、TADECOR社においては、ユニークかつハンドメイドの製品を作っているという強みを生かし、ニッチ戦略をとろうとしています。 しかしながらその一方で、顧客の少なさや在庫の多さ、輸送コストが高いという問題点を抱えています。

同社製品ショールームにて参加者一同

 
 これに対して戸田講師からは、「企業のビジョンを明確にしており、経営塾での学びを生かしていることが分かる企業説明だった。小企業から中企業になるためには、課題がいくつか挙げられるが、ぜひ乗り越えて、成功して欲しい。ニッチ戦略をとるならば、企業のアイデンティティを確立させ、セグメンテーションとターゲティング(=モダン系のユニークな商品であるから、このデザインを好む顧客を探す)を意識することが鍵となる。その一方で、ユニークさを保ちながらも、できるだけ共通パーツを使えば、材料費を抑えることができる。また、受注生産することで在庫を多く抱えないようにすべき」など、具体的なアドバイスがなされました。また、梅沢総括からも、抽象的な戦略論にとどまらず、より具体的なマーケティングを立案・実施するよう激励・助言がありました。

 経営塾で学んだ経営者は、その後も、このように互いに学びあう場を持ちながら、経営塾で得た知見やネットワークを活かし、企業経営に熱心に取り組んでいます。