日本とのビジネス活性化に向け、タシケントでビジネス交流フォーラムを開催

2018年11月15日

【画像】 ウズベキスタン日本センター(UJC)では、ウズベキスタンのビジネス経営者を対象として日本とのビジネス取引への関心を高めるため、11月10日、タシケント市内でビジネス交流セミナーを開催しました。会場のInternational Trade Centerには100名を超す来客があり、日本、ウズベキスタン双方の登壇者から紹介される日・ウ間でのビジネス取引の経験談や今後のビジネス交流の拡大に向けた期待に熱心に耳を傾けていました。また、コーヒーブレークやフォーラム閉会後のレセプションでは、積極的に参加者間で名刺交換や情報交換を行う様子も見られました。

このフォーラムは、現在、ウズベキスタンにおける国際ビジネス環境が大きく変化しつつあることを背景として開かれたもの。昨年9月の外国為替取引規制の緩和をはじめとする規制緩和や外国投資誘致の施策により、これまでB to Gの取引が中心であった日本企業にとっても、ウズベキスタンの一般消費者向けのビジネスや、ウズベキスタンの民間企業をパートナーとする事業展開への期待が膨らみつつあります。また、今年2月には、観光や商用などによりウズベキスタンを短期訪問する日本人へのビザの取得が免除されるなど、これまで日本人にとり比較的馴染みの薄かったウズベキスタンを気軽に訪ね、実情を視察できるようにもなっています。ロシアや中東などの第三国に駐在する日本企業の方が、ウズベキスタンを訪問される事例も増えてきています。

 ウズベキスタン国内で事業を行う日本企業を代表し登壇されたウズベキスタン日本商工会杉田会長(三菱商事タシケント事務所長)からは、「ウズベキスタンの経済政策は、『安定』から『発展』志向へと肯定的な変化をしている。日・ウズベキスタン間のビジネス取引は大きく伸びるポテンシャルを持つが、このためには、互いをよりよく知ること、ビジネス成功のための価値観を共有すること、対等なパートナーとして成果と繁栄を分かち合うことが大切」と発表をいただきました。また、フォーラムに日本から参加いただいた特定非営利活動法人日本ウズベキスタン協会の重松理事からは、「留学などにより、日本に滞在するウズベキスタンの若者が急増しているが、これを双方向的でバランスのとれた、良好なビジネス関係に発展させていくことが重要」との発表をいただきました。

 フォーラムでは、他に、JETROタシケント事務所長、日本とのビジネス経験を持つUJCビジネスコース修了の企業経営者や当地で20年にわたり営業を行う武田薬品(Takeda Osteurope Holding GmbH)ウズベキスタン駐在事務所代表、ウズベキスタンの基準認証機関であるUzStandardや、UJCビジネスコースで長年にわたりマーケティング分野の講師を務める藤田専門家など、様々な方に登壇いただき、それぞれの視点から日本とのビジネス交流の促進に向けた期待をお話しいただきました。このうち、ビジネスコース修了者で被服縫製業、縫製機械輸入販売業を営むアクメードフ社長は、自らの経験談を交え「日本とのビジネスでは、約束を守ることが何よりも重要」と語りかけ、出席者の共感を得ていました。

 また、このほどJICA-UJC技術協力プロジェクトが編集・作成した冊子『50のサクセスストーリー(ロシア語版)』-UJCビジネスコースの中核プログラムProfessional Management Program (PMP)出身者の経営する企業の事例集—についても、フォーラムの中で紹介、参加者に配布されるなど、盛りだくさんの内容となりました。

 なお、JICAとUJCでは、12月6日には東京にて、日本企業の方たちを対象としてウズベキスタンとのビジネス交流の促進を呼び掛けるフォーラムの開催を予定しています。