浜松商工会議所青年部の日系企業とVJCCの経営塾の越企業との交流会の開催

2018年12月11日

自己紹介の様子。積極的に名刺交換をする姿が見られた

 2018年11月23日(金)、VJCCインスティチュート(以下VJCCという)と浜松商工会議所青年部の共催で、浜松市の若手企業経営者とVJCCの経営塾(※)企業経営者との交流会が開催されました。本交流会は、浜松市から31社・32名、経営塾から10社・14名、その他浜松市の職員も合わせ全体で約50名が参加し、2部構成により実施されました。

 第1部では、塚本青年部会長による開会挨拶の後、鈴木国際委員長よりビデオを用いて浜松市が紹介されました。同市は、豊かな自然を有すると共に、音楽、ものづくりなどの分野でYAMAHA、HONDA、KAWAIなど世界で活躍する企業が多く輩出されています。ベトナム人留学生、技能実習生が増加しているといった現状の紹介もありました。一方、VJCCの佐々木チーフアドバイザーからは、経営塾をはじめとするベトナム人企業家育成や日本企業とのビジネス交流などの事業が紹介されました。

グループに分かれて討論する様子

 第2部は、「先代を引き継ぐ際に何に一番気をつけたか」「変化する時代に後継の経営者として何が必要か」というテーマで、浜松市と経営塾の経営者が4グループに分かれて討論を行いました。参加者の名刺交換から始まり、それぞれ自身の知識や経験に基づく意見を出し合い、お互いの理解を深めました。うなずきながら熱心にメモを取り、どのグループでも活発な議論が交わされていました。討議を踏まえ、各グループ毎に日本人、ベトナム人それぞれ一名ずつが結果を発表しました。「会社の経営理念経営理念や創業の時の思いは変えてはいけないが、時代の変化に合わせてアイディアやチャレンジを付け足すことが大事」、「必要な要素は、強い意思、スピードの変化、製品への愛着、従業員へのキャリア」、「引き継ぐ際に、教育、経営理念、我慢の三つに気を付けるべし」などの意見がまとめられました。

 最後は河原国際委員会副会長より、「楽しく、実のある研修ができた。また浜松にも来ていただき交流ができればと思う」との講評がありました。参加者からは、「父親を引き継ぎ大きなプレッシャーで日々悩み、失敗を経験してきた。交流会を通じ、積極的な考え方を持っている日本人若手経営者と国の違いを感じずにフレンドリーに話し合い、多くの共通する理念を学んだ」、「経営者として何に重きを置くかはそれぞれだと思うが、国は違っても芯をもって活動している点は同じだと思った。ベトナム人がどんな経営をしているか分からなかったので、今回良い機会になった」など経営者として共感する声が多く聞かれました。

 このような交流会をきっかけとし、日本の企業と経営塾企業の交流が深まり、Win-Winとなる関係が構築され、両国の経済関係が発展することが期待されます。


(※)経営塾とは2009年に開始された日本式経営の研修で、月5日間、9時から16時半まで6時間の授業及び実践を10か月にわたり実施するプログラム。人数は30人、現在はハノイ2、ホーチミン1、ハイフォン1の計4コースが実施されている。

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集合写真