「第4回LJI女性起業家セミナー」開催

2019年2月26日

 2019年2月20日(水)ラオス日本人材育成センター(LJI)多目的室にて「女性起業家セミナー」が開催されました。このセミナーは現在活躍している女性の知識と経験を共有し、地域間の協力関係の構築を目的として、ラオス日本人材開発センター(LJI)が主催したものです。2017年2月に開催した第1回目を皮切りに、今回で4回目の開催となります。

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 約60名の方々にお集まりいただいた会場での開講式では、ラオス国立大学からソムシー学長、そして在ラオス日本国大使館から引原大使をはじめ、JICA本部からラオス出張中の前田理事にもご挨拶をいただき、セミナーの開催に花を添えていただきました。

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CJCCから推薦いただきラオスにお越しいただいたモリカさん

経営塾1期生卒業生のスダポンさん

来場者からは多くの質問が寄せられました

 セミナーでは、今回はカンボジアからモリカ さん、そしてラオスからはスダポンさんのお2人にお越しいただき、彼女たちの貴重な経験を共有していただきました。

 モリカさんは10年前にカンボジア日本人材協力センター(CJCC)が実施していた起業家育成4ヶ月間コースの受講生であり、CJCCからの強い推薦をいただいたことから、今回のラオス訪問が実現いたしました。彼女はCJCCでの学びを活かし現在はフレッシュフルーツジュース&スパ、そして老人ケアーサービスの2つの会社を経営されています。フレッシュフルーツジュース&スパの設立当初はコーヒーショップとして始められたそうですが、周辺には多くの同類のお店があり、厳しい経営が続いたそうです。その後、自分の情熱を信じ、CJCCで学んだノウハウを活かしてコーヒーから健康的なフルーツジュースに変更することで利益を生み出すお店へと成長させました。また、老人ケアーサービスについては、 父親が病に倒れた際に仕事が忙しく看病を満足にすることが出来なかった経験がきっかけとなり、カンボジア初の老人ケアーサービスを行う会社を設立し、日本と同様に自力で病院に行くことが出来ない方や周囲に看病してくれる人がいない方を中心に、デイケアーサービスや訪問サービスを行っています。2016年設立当初、たった7人で始めた会社でしたが、2019年現在では100人を超えるスタッフが所属しており、たった3年の間に大きな成長を遂げてきた優良企業です。講義の中では「アイデア」と「パッション(情熱)」という言葉を繰り返し使われ、ビジネスをしていく上では自分のアイディアと情熱を燃やし続けることが何よりも重要であるとお話しいただきました。モリカさんご自身の経験に基づいたサクセスストーリーは、熱心に聞き入る参加者の起業に対する思いを鼓舞させたようでした。

 もう一人の登壇者であるスダポンさんは、様々な国から医薬品や嗜好品を輸入・販売する会社を経営されています。大学卒業後すぐに父親の会社を継ぎ、独力で経営について学んでこられたスダポンさんでしたが、2017年10月に開講したLJIの「経営塾」に参加し、実践的な講義で得た知識を、更なる経営の向上に活かしています。彼女の会社は、スタッフの70%が女性とのことで、女性ならではの特徴や強みを生かし、女性の活躍できる社会づくりを目指しています。会社にはジェンダーやバックグラウンドの異なる、多様性のあるチームが必要だというお話は来場者の心に響いた様子でした。

ブンルアン所長からのセミナー終了のご挨拶

ブンルアン所長から登壇者お二方への記念品贈呈

 
 セミナー終了に当たってはブンルアン所長の閉会のあいさつで幕を閉じました。セミナー終了後の懇親会においても、長時間にわたって講師と参加者が目を輝かせながら熱心に意見を交換する姿が見られ、今回のセミナーが成功裡に終了した手応えを感じるものとなりました。このセミナーが参加者の方々の今後のビジネスのきっかけになることを祈念しています。