日本式国際ビジネス学士課程コースの学生による「ビジネスプランコンテスト」の開催

2019年7月18日

会場の様子

 2019年6月21日、ベトナム日本人材開発インスティチュート(VJCC)にて、貿易大学日本式国際ビジネス学士課程コース(※1)の1・2年生による、ビジネスプランコンテストが開催されました。会場には審査員として、関東学院大学、JAL、花王、HIS、経営塾(※2)クラブなどから代表の方々が参席されました。

 このコンテストは、「V-bizビジネスプラン」という講義の期末成果発表の場として設けられ、講義中に行われた予選に勝ち抜いたチームのみが出場しました。「V-biz」とは、関東学院大学の全面的な協力のもと大学入学から卒業までの4年間にわたり構成されている必修のプログラムです。講義は日本人講師により英語で行われ、日本式経営に基づいた実践的な経営学の修得を目的としています。また、本プログラムはイオン、H.I.S.、花王、TOTO、東京ガス、日本航空、パナソニック、ホンダ、など日系企業8社からの支援を受けており、各企業への工場見学やゲストスピーカーを招いた講義が行われることもあります。

プレゼンテーションの様子

質疑応答の様子

 
 1年生は、グループによるビジネスプラン作成をテーマに発表を行いました。自らビジネスモデルを設定し、サービス内容や業績拡大方法について、マーケティング戦略や財務会計に基づいて分析を行いました。発表の際には、音楽や映像、ダンスなどの演出を用いて聴き手を魅了させる工夫がなされていました。全5チームのうち優勝に輝いたのは、”Therapy for Soul”というプランを考案したチームでした。日頃疲れが溜まっている職員や学生のために、昼寝やマッサージが体験でき且つ心のケアを受けることが出来る空間を貿易大学内に設けるというもので、実際に起業するとなると多くの需要を集められると予想されます。
 
 2年生は「花王」と「H.I.S.」から与えられた課題にグループで取り組み、解決策を提案するというもので、各2チームごとの計4チームが発表を行いました。花王については、昨年発売が開始された液体洗剤ATTACKの拡販及びESG活動を通じたブランド力アップというテーマが与えられ、機能性だけでなく環境にも配慮することで差別化を図るという提案がなされました。H.I.S.においては、同社が近年発売を始めたベトナム人には馴染みの無い「九州」ツアーをベトナム人の視点でどのようにしたら魅力あるツアーが企画出来るかをテーマにしたビジネスプランが発表されました。

賞状を手にする優勝チーム

 
 コンテストに至るまでの過程について、出場者からは「関東学院大学からの担当教員の方々のアドバイスをもとに、時間をかけて何度も皆で相談し合った。」「チームワークの重要性を改めて感じた。」「花王は既に幅広い製品を提供している企業なので新しい案が中々思い浮かばず苦労した。」「講義で教わった“God is in the details(神は細部に宿る)”という言葉を意識し取り組んだ。」など、の声が寄せられました。

 来月から始まる新学期でも、学生たちが更なる高みを目指し実践的なビジネスの修得に一歩近づけるようになることが期待されます。

(※1)日本式国際ビジネス学士課程コースとは、貿易大学の一学部として2017年9月にVJCC内に開設されたもので、現在83名の1年生及び68名の2年生が在籍しています。国際ビジネスの総合的知識、日本式経営、ベトナム文化の3つの軸で構成されており、単に日本式経営を学ぶのではなく、ベトナム人の強みと融合させ、国際ビジネスの知識及び実践力を持つ人材の育成を目指しています。

(※2)経営塾とは、企業経営者や幹部を対象として行われる日本式経営の研修。ベトナム産業界を牽引する経営者の育成を目的としており、月5日間の授業及び実践が約10か月にわたり行われます。VJCCの看板事業でもある本プログラムは2009年に開始され、今年で10年目を迎えます。

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集合写真(1年生)

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集合写真(2年生)