VJCCハノイ、経営塾第11期・第12期合同閉講式を実施〜本年経営塾創立10周年節目を迎えて〜

2019年9月16日

 2019年9月6日(金)、ベトナム日本人材開発インスティチュート(以下VJCC)にて、VJCCがベトナム企業経営者育成のために実施している「経営塾」の第11期・第12期生合同閉講式が開催されました。今回の合同閉講式は、来賓として麻妻信一駐ベトナム日本国次席公使をはじめ、JICA、JETRO、貿易大学の代表にご出席をいただきました。また、より経営塾のことを知ってもらおうと、日本の地方銀行や企業関係者方にもご出席いただきました。

麻妻次席公使、小中JICA所長、Tuan貿易大学学長による卒業証書、トロフィー、花束が授与される様子

 式典では、まず今回の閉講式の主催者である貿易大学のTuan学長から挨拶があり、その後、麻妻公使から祝辞が述べられました。麻妻公使は、次の二つの視点からベトナム経営者の育成の重要性を指摘されました。一つ目は、高水準の外国投資にも拘らず製造業におけるローカル企業の調達率が依然として低い点を指摘し、外国投資の果実を享受するため起業家精神にあふれた元気なベトナム人経営者を育てる必要があること。二つ目は、ベトナムの産業構造が一部のコングロマリットと無数の零細企業に固定化されている点を指摘し、起業家精神に富む多数の若手経営者が市場に参入しベトナム経済の活力を増し競争力を高める必要があること。「卒業式に参加した56名の姿を拝見し、皆様がベトナムを牽引するリーダーとして活躍されることを期待しています」と結ばれました。

 続いて小中JICAベトナム事務所長から「経営塾創立10周年という非常に重要な節目を迎え、全ての経営塾卒業生の方々が手を携えて、企業の社会的責任の範疇を超えて、国家の社会経済の発展そのものに貢献していかれることを切に願います」、JETRO名倉次長から「ベトナムに進出した日系企業の約7割が事業拡大の方針と回答しており、アジア・アセアン諸国のどこよりも高い割合となっており、日本式経営の知識を身に付けた経営塾卒業生の活動が日越間の経済関係の強化と交流の深化につながることは間違いございません」と祝辞を述べられました。

卒塾生の挨拶の様子

 VJCCインスティチュートのHien所長による経営塾11、12期の活動報告に続き、それぞれの期の塾生が徹夜で仕上げたビデオクリップが上映されました。上映の後には11期、12期生の代表から「日本研修は経営塾を通じた知識を体感する場でもあった。また日本企業とのビジネス交流の場も得て、取り引きに結び付く協議もできた。この結果は経営塾の成功を示しているものであり、われわれ卒塾生は、これからも日越間の友好の証として努力していきます」との言葉が表されました。

 修了証の授与では、麻妻信一次席公使、小中JICAベトナム事務所所長、貿易大学学長から、トロフィー、賞状、花束が塾生に授与され、受け取った塾生は満面の笑みで写真に納まり、最後に経営塾の歌である「我ら経営塾」を声高らかに歌い、決意を新たにしていました。今年は、経営塾創立10周年という非常に重要な節目の年であり、VJCCは、経営塾クラブ(卒塾生同窓会)と共に、経営塾の意義を再確認し、今後も継続してベトナム経営者の育成に努めていきます。

【画像】

集合写真