「日本式国際ビジネス学士課程」第3期生 84名が入学!

2019年9月30日

貿易大学トゥアン学長挨拶の様子

 2019年9月17日(火)、VJCCインスティチュート(ハノイ)で、第3回目となる、「日本式国際ビジネス学士課程」の入学式が実施されました。これは、日系企業等の進出が進むベトナムで、より実践力をもった人材育成のニーズの高まりを受け、2017年に始められたプログラムです。カウンターパート機関である貿易大学(FTU)の新入生を対象に、VJCCインスティチュートが実際の運営を担当し、卒業時にはFTUの学位が与えられます。第3回目となる今回は、84名の入学者があり、全員が30点満点のベトナムの大学試験で平均26.85点以上を取得した優秀な学生ばかりが選抜されました。同学部は3年目を迎え、JICAならびに日本のパートナー大学(関東学院大学、立教大学、東洋大学等)の協力により、質の高いカリキュラムが年々評判を呼び、多くの学生が志願しています。

VJCCインスティチュート ヒエン所長挨拶の様子

 まず開式の挨拶にたった貿易大学のトゥアン学長は、「本学部の成功要因のひとつは、恵まれた環境を活かし学生がベストを尽くすことである」と述べた上「このプログラムは既に2年間実施されたが,ベトナム社会から大変好評と評価を得ている。入学希望者数は年々増加し、厳しい入試をパスし、半数以上の生徒がIELTS 6.5以上と英語にも精通している。本校は、こうしたニーズの高まりを受け、プログラムの実施に最適な条件を創造し、個々の生徒の実力を高めることに取り組んでいる。同プログラム実施に当たっては、JICAをはじめ、関東学院大学、立教大学等の講師、日本、ベトナムの各協力企業、特に、VJCCの経営塾プログラムに参加した企業OBの協力は不可欠であり、ここに深く感謝の意を述べたい」と語りました。

関東学院大学 規矩学長挨拶の様子

Huong Mai社マイ社長から奨学金授与の様子

 続いて、VJCCインスティチュートのヒエン所長から本学士課程の紹介があり、「本学士課程は、45科目のうち、14科目が特別コースとなっており、それらは企業でのインターンシップ、企業人による講義、V-Biz(ビジネスプランの作成と実施)、日本式ビジネスに関する講義等から構成されており、実に実用的な内容となっている点が大きな特徴と言える。知識面のみならず、心構え、技術等バランスよく学び、成果を出していくことを目指している」と説明がありました。

 また、本学士課程を全面的に支援している日本の関東学院大学の規矩(きく)学長は、「2016年にFTUと教育連携協定を結んでから今日、第3回目の入学式を迎えられたことを大変嬉しく思う。本過程の目玉のひとつである、V-Bizは、8社の日本企業(イオン、HIS、ホンダ、日本航空、花王、パナソニック、東京ガス、TOTO)の協力・賛同を得て、より、実践的な日本式経営スキルを学ぶ場を提供をしている。学生たちはこうした環境下、ビジネス世界をとりまく課題につき考えを深め、自らの足りない力を伸ばしていく機会が与えられる。しかしながら、学生たちは、日本式経営を学びつつ、それをどうベトナム社会に適用させ、活かしていくかが問われている。ここで学んだことを活かし、ベトナムと日本、ひいては世界を繋げ、国際的に活躍できる人材に育って欲しい」と新入生たちを激励しました。

新入生代表ダオ・ビック・ディエップさん挨拶の様子

 VJCCインスティチュートは、経営者育成のための長期研修「経営塾」を2009年から10年にわたり実施しており、同塾卒業生は、日本とベトナムをビジネス面から結び、各方面で活躍しています。今回、同卒業生たちから、新たに日本式ビジネスを学ぶ学生たちに対し、奨学金の授与が行われました。代表として挨拶にたった、経営塾第7期生のHuong Mai社のマイ社長は、「これから真っ白な状態で船出をする学生たちの皆さんの輝かしい未来にエールを送ります」と語り、先輩の立場から、実際のビジネスでは困難なことも多いが、同学部でしっかり学び、タフなマインドを身に付けて欲しい、こうしたコースで学べる幸運をしっかり認識してほしい、と語りました。 

こうした各方面からの激励を受け、新入生代表のダオ・ビック・ディエップさんは本プログラムに参加し、社会に多くの貢献を成しえることができるビジネスパーソンになるため、必死に学び、訓練等に取り組んでいきたい、と決意を語りました。

 同学士課程に学ぶ、第1期生、第2期生からもエールを送られ、緊張した面持ちで、これから始まる新たな学びの機会に目を輝かせ、第3期生の新たな歩みがスタートすることとなりました。

【画像】

     集合写真