VJCCが立教大学経営学部と業務連携・協力に関する覚書の締結

2019年9月20日

国際会議でKeynote Speechを行う山口学部長の様子

 ベトナム日本人材開発インスティチュート(VJCC)は、2019年9月18日に、立教大学経営学部(東京都豊島区)と、学生交換制度と相互協力に関する合意書を締結しました。

 立教大学経営学部は、ビジネス・リーダーシップ・プログラム(BLP)、バイリンガル・ビジネスリーダー・プログラム(BBL)やグッド・ビジネス・イニシアティブ(GBI)など、創造力に富みリーダシップを発揮できるビジネスリーダーを育成する卓越したカリキュラムを整備しています。また卒業する学部生の約15%の学生が、在学中に6ヵ月間あるいは1年間にわたり海外の大学に留学できる機会を提供することとしています。

 他方、VJCCは2017年8月に日本式国際ビジネス学士課程(JIB: Japanese-style International Business Management ※)を設立し、国際的な経営学理論を礎に、日本式の経営理念、ものづくり精神を取り入れたカリキュラムを導入し学生の育成を始めました。この土台には、2001年から開始されたベトナム企業経営者向けの「経営塾」(※)の成功があり、VJCCが所属する貿易大学から経営塾のカリキュラムを活かし若い人材の育成にも取り組んでほしいという強い要望があり、JICAがこれに応え協力した背景があります。

同意書を記念しVJCC ヒエン所長(左から2人目)と立教大学山口学部長(左から3人目)の様子

 両組織は、お互い、これらの活動に高い関心を示し、今後の相互の発展にとって協力関係を強化することに高い可能性を認め、今回の合意書締結に至りました。同合意書に先立ち、2018年3月に同学部尾崎俊哉教授が”International Business”の講義をJIB1年生に対して実施し、また2019年8月には尾崎教授に加えGene Thompson准教授が”International Business Communication”の講義を実施しました。また2019年9月18日にVJCCで開催された国際会議「 Enhancing Business Development between Vietnam and Japan」には、山口和範学部長が「Developing Future Business Leaders for Enhancing Economic Ties between Vietnam and Japan in the Age of Artificial Intelligence」と題しKeynote Speechをされ、また尾崎教授、Thompson准教授及びRandy Fowler准教授が論文発表をされました。

 合意書締結を端緒に、立教大学にはJIBの講義を引き続き継続してもらうと共にVJCCの若手講師の育成にも取り組んでもらう予定です。さらに両機関の教職員に加え、学生交換の仕組みが制度化され、2020年から相互の学部生が立教大学経営学部とVJCC JIBで学ぶことを計画しています。

(※1)JIBとは、貿易大学の一学部として2017年9月にVJCC内に開設されたもので、現在1年生84名、2年生83名及び3年生62名(留学中は外数)が在籍しています。国際ビジネスの総合的知識、日本式経営、ベトナム文化の3つの軸で構成されており、単に日本式経営を学ぶのではなく、ベトナム人の強みと融合させ、国際ビジネスの知識及び実践力を持つ人材の育成を目指しています。
(※2)経営塾とは、企業経営者や幹部を対象として行われる日本式経営の研修。ベトナム産業界を牽引する経営者の育成を目的としており、月5日間の授業及び実践が約10か月にわたり行われます。VJCCの看板事業でもある本プログラムは2009年に開始され、今年で10年目を迎えます。