経営塾10周年記念式典にて「日越企業交流会」を実施!

2019年12月19日

交流会の様子

 2019年11月15日(金)ハノイにて、ベトナム日本人材開発インスティテュート(VJCC)が2009年から実施している「経営塾」の10周年記念が盛大に執り行われました(同式典の詳細は下記「関連リンク」をご参照下さい)。同式典は、国際協力機構(JICA)、経営塾クラブの共催により実施され、ベトナム全土から約310名の経営塾卒業生が一堂に会しました。

 この度、同式典の開催を機に、計35社53名の在越日系企業関係者を招いて、ビジネス交流会も開催しました。参加者たちは、農業や製造業、サービス業等、計8つの業種別グループに色分けされ、お互いが商談しやすいよう、同じく色分けされた名札を目印に、予め配布された企業リストを元に、お目当ての企業を探したり、新たに出会いがあったりと、両者の間で交流が進みました。

V-Organic社で健康茶の試飲

 今回、会場には計26社の経営塾企業が特設ブースを設け、自社製品のPRを行いました。有機野菜の販売や同有機野菜で製造された加工品を販売したV-Organic社には多くの参加者が集まり、ケールでできたお茶を試飲したり、マンゴーやドラゴンフルーツの加工品を試食したり、同社が開発する様々な健康食品を堪能していました。

 また、主にセラミック製の建築資材を製造販売しているRoyal Groupは、これまで計7名の幹部が経営塾で学んでいます。この日も、同社の製品カタログを元に、熱心に来場者に説明を行っていました。

 また、中心に設けられた業種別に色分けされたブースでは、同業種に属する経営塾企業と日系企業が名刺交換を行ったり、経営塾企業が持参した自社製品紹介パンフレットを見ながら、同製品について質問を行う等、来場者たちは時間が経つのも忘れて熱心に交流を行いました。

 同式典に参加した日系企業関係者からは、「経営塾の盛り上がり、経営塾卒業者の熱意が伝わってくる会に参加させていただき、ありがとうございました」との声も頂きました。

交流会の様子

 また、同式典中には、日越企業の交流会のみならず、経営塾企業同士の交流も盛んに行われました。今回、同式典参加者を「証人」として、合計10件の経営塾企業間の取引契約(MOU)の署名式が執り行われました。うち1社は、在越日系企業(パナソニックベトナム社)との締結でした。同締結を行ったのは、経営塾クラブ会長で、経営塾第5期生のチャン氏が率いるHANEL PT社です。同社は、2000年に設立され、カメラ・電話機・自動車等の電子部品を製造しており、製品の95%が日本に輸出されています。同社は2018年4月には、ブラザーインダストリーズベトナム社とプリンターの基盤組付けにかかる業務契約を締結していましたが、この度両社は、ハイテク機械装置の製造と電子回路基板の組み立てに協力する旨のMOUに署名しました。

 このように、今後も経営塾企業間ならびに日越企業との交流がさらに活性化していくよう、VJCCは今後も支援を行っていく予定です。

※経営塾とは、VJCCが2009年から実施しているベトナム企業経営者・幹部に対する研修プログラム。参加者は、企業経営に必要な実践的な知識を、約10ヶ月かけて学び、自らの力で課題を見つけ、解決策を考え、実践する力が養成されることを目的としている。研修では、講義の他、ベトナムの事例を題材にしたグループディスカッション、企業訪問、日本研修など多角的に学べる環境が提供されている。講師は主にビジネス経験豊富な日本人の専門家であり、講義やコンサルティングを通じ、経営者の使命や企業の社会的責任含む日本式経営手法について学びを深めている。2009年の開始から、累計受講者数は約530名、現在は年4回(各30名)を、ハノイで2回、ホーチミンで1回、ハイフォンで1回実施しており、現在ハノイ第14期、ホーチミン第14期、ハイフォン第4期生が受講中。

【画像】

経営塾企業間のMOUの様子