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『高度情報通信システムのODA事業への適用フェーズ2 -情報通信技術の活用を目指して-


表紙

2001年6月発行 (PDF/1.2MB)


目次

序文、目次、用語・略語解説、はじめに(PDF/104KB)
結論と提言(PDF/120KB)

第1部 情報通信革命を巡る国際的動向
第1章 新しい情報通信技術とその活用に向けた国際的取り組み(PDF/112KB)
第2章 通信分野の国際的動向と今後の展望(PDF/210KB)

第2部 ICT活用促進に向けたわが国の国際協力
第3章 ICT活用促進の戦略及び基盤作りに対する協力(PDF/158KB)
第4章 教育・研修分野におけるICT活用(PDF/116KB)
第5章 保健医療分野におけるICT活用(PDF/122KB)
第6章 行政分野におけるICT活用(PDF/66KB)
第7章 貧困削減のためのICT活用(PDF/92KB)
第8章 環境分野におけるICT活用(PDF/160KB)

補論 各援助機関・各国におけるICT活用促進に向けた取り組み
補論1 各援助機関の開発途上国に対するICT協力(PDF/98KB)
補論2 日本におけるICT活用促進の取り組み(PDF/70KB)
補論3 アジア各国におけるICT活用促進の取り組み(PDF/84KB)
事例一覧(PDF/32KB)
参考文献/Webサイト(PDF/52KB)
索引(PDF/64KB)



情報通信技術(Information and Communication Technology:ICT)の発展は、経済活動のグローバル化を進展させるとともに、ICTを活用することによって従来ではできなかったことが可能になる「デジタル・オポテュニティ」を生み出しています。その一方で、情報を利用できるものとできないものの間で「デジタル・ディバイド」が生じ、問題となっています。

このような状況をとらえ、2000年7月に開催された沖縄サミットでは「グローバルな情報社会に関する沖縄憲章」が採択され、すべての人々がICTの進展による利益を享受できる社会を構築し、またデジタル・ディバイドなど情報・知識格差の是正に努めることが合意されています。日本もICT関連支援として今後5年間で150億米ドルの支援を行うことを公表しており、JICAでもICTを効果的に活用し、更に質の高い協力を実施することが求められているところです。

このため、本調査研究ではICT活用促進戦略について検討すると共に、情報・通信、教育・研修、保健医療、行政、貧困削減、環境の各分野においてICTが与える影響並びに対応策及び留意点について検討しました。検討結果を概観しますと、ICT活用促進戦略については、包括的かつ一貫性のある戦略が重要であり、また一カ国のみならずASEANなどの地域レベルでの戦略にも配慮する必要があります。情報通信分野では、ICT活用の基盤となる情報通信インフラの整備が必要であり、更に情報通信分野の人材育成や政策・制度支援が不可欠です。また、分野共通のICT活用の効能及び支援の方向性としては、1)情報収集・蓄積・発信・共有の促進、及び 2)遠隔協力、フォローアップの実施、があります。更には援助実施機関が効率的、効果的な援助を実施するためにICTを活用することも有用です。

一方、ICTは、協力の質を高め、途上国の開発に大いに役立つと期待されていますが、ICTを導入したからといって自動的に効果が生まれるわけではなく、最大限の効果を引き出すためには留意すべき事項があります。各分野に共通する留意事項としては、1)コンテンツの充実や使いやすいシステム構築、2)情報の信頼性、3)人材育成及び意識改革、4)運営・管理体制及びユーザーサポートの充実、5)経済性及び適切なメディアの選択、6)制度整備、7)セキュリティ確保・プライバシー保護、8)知的財産権に対する対応、9)アクセスできない人への配慮、10)頭脳流出、11)日本側の人材育成、12)民間活力の活用及び大学との連携、などが挙げられます。今後、ICTを活用した協力を実施するに当たってはこれらを十分考慮することが必要となります。

本調査研究の実施及び報告書の取りまとめにあたっては、学識経験者や国内の関係機関の方々、国際協力事業団の関係各部、国際協力専門員及びコンサルタントからなる研究会を設置し、検討を重ねました。本報告書が、ICTを活用した国際協力を実施する上での一助となれば幸いです。

なお、平成11年度に実施したフェーズ1では衛星通信とインターネットの発達が遠隔教育の分野に与える影響について、世界銀行などの事例を基に検討しました。フェーズ1の報告書もお取り頂く事が可能ですので、ご関心のある方はご覧下さい([高度情報通信システムのODA事業への適用]フェーズ1報告書)。