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米国ジョージタウン大学女性・平和・安全保障研究所との共同研究に畝所長が参加

2016年3月23日

JICAと米国ジョージタウン大学女性・平和・安全保障研究所(GIWPS:Georgetown Institute for Women, Peace and Security)は、2015年3月から平和構築・防災と女性に関する共同研究を進めています。研究で取り上げるケーススタディーの報告書がまとまったことから、2016年3月10日、2回目の執筆者会合がワシントンで開かれました。共同編集者であるJICA研究所の畝伊智朗所長らが報告書の概要を説明、GIWPS側との意見交換を行いました。

執筆者会合参加者による記念撮影
右端が畝所長

GIWPSとの共同研究は、平和構築と防災分野における復旧・復興支援、予防などの各段階、個々の事業の計画策定、実施、モニタリングのあらゆる段階で、ジェンダーの主流化や女性の参画、リーダーシップを促進していくためにどのように支援を強化すべきかの提言を、JICAの具体的な支援例を基に取りまとめることを目的としています。

平和構築については、トルコ政府の協力を得て実施しているアフガニスタン女性警察官訓練とフィリピン・ミンダナオ島バンサモロ地域の女性支援を、防災分野では、インド洋大津波で被害を受けたスリランカや、フィリピンの台風ヨランダ被害復興への支援、ハイチの地震災害を研究対象としています。JICA側は畝所長のほか、小林秀弥企画部参事役がプロジェクト研究総括、田中由美子国際協力専門員(ジェンダーと防災執筆)、久保田真紀子国際協力専門員(ジェンダーと平和構築執筆)らがかかわっています。

現地調査は、JICAが主体となって実施。アフガニスタン女性警察官訓練はGIWPSの共同研究者も参加しました。一方、ハイチ地震については、GIWPSがワシントンでのインタビューを実施しました。

研究では、2015年8月に東京で開催された「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム(World Assembly for Women in Tokyo:WAW! 2015)」のサイドイベント「平和構築と防災分野における女性の参画とリーダーシップの発現に向けて」を開催。GIWPSのメラニー・バービア所長(元米国女性問題特使)が基調講演を行ったほか、米国務省や米国国際開発庁(USAID)、調査対象地域から関係者を招いて平和構築や復興プロセスにおける女性の役割についてのワークショップを実施しました。

津波被害後、片づけをするスリランカの女性と子どもたち

今回の第2回執筆者会合では、JICAの協力を基としたケーススタディーについて、GIWPS側からは「現地調査から十分な情報が得られている」「草の根レベルへの支援を女性の参加とリーダーシップの観点から考察するために大変有益な内容」「災害時の女性の脆弱性と対処能力(coping capacity)の分析をさらに進めることで本報告書の価値をさらに高めることが可能」などのコメントが出されました。

畝所長は「調査や報告書に対して高く評価するコメントが多かった。バービア所長からも共同研究への意気込みを感じた。支援の現場からの知見に基づく具体的な提案がわかるものとして、最終的な成果をまとめていきたい」と話しています。

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