JICA緒方研究所

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EMBRACE実施研究(ガーナ)

(写真:久野武志/JICA)

乳幼児死亡率の削減と、妊産婦の健康の改善は、ミレニアム国連開発目標(MDGs)に掲げられ、2015年に採択された持続可能な開発目標(SDGs)にも盛り込まれています。乳幼児死亡率や妊産婦の健康は改善が進んでいますが、サブサハラ・アフリカやアジアの一部の国では、妊産婦と新生児の死亡率はなお高く、また途上国内での進捗状況にも、都市と農村間で不均衡が見られました。このような背景のもと、日本政府は2010年9月に新国際保健政策を発表し、母子の命を守ることに焦点を当てた新しい支援モデルEMBRACE(Ensure Mothers and Babies Regular Access to Care)を提唱しました。

EMBRACEモデルは、産前から産後までの切れ目のない適切な治療やサービスを確保することを目指しています。また、モデルを提示するだけでなく、科学的根拠(エビデンス)に基づいた政策の立案と支援を行っています。この方針に基づき、JICA研究所は、東京大学、ガーナ・ヘルス・サービス(GHS)、JICA人間開発部、JICAガーナ事務所とともに、EMBRACEモデルを具現化して母子継続ケア(Continuum of Care:CoC)を達成するための有効なパッケージ(活動)の開発と、科学的根拠の構築を目的として、EMBRACE実施研究を進めてきました。

初年次(2012年6月~2013年3月)は、日本側研究者とガーナ側研究者で構成される合同研究チームのワークショップの開催と、フォーマティブ・リサーチとして、コミュニティ・ヘルス・オフィサー(CHO)が直面する課題・インセンティブ構造の調査と、母親が配偶者、近隣住民、CHOとの間に持つ社会的な関係についての調査を実施しました。2年次(2013年4月~2014年3月)は、母子に対する継続ケアの現状分析調査の実施、介入パッケージの作成・決定をし、3年次(2014年4月~2016年3月)に実際に、ガーナ国内の環境の異なる3地域に、妊産婦を対象に継続ケアを促進するためのCoCカードの使用、保健サービス従事者に対するCoCの教育、産後健診のための家庭訪問の介入を実施しました。このうち2地域にはさらに母親と新生児の出産後24時間の施設滞在も実施しました。

研究者チームは、こうした介入の効果を分析し、学会への発表と学術誌への投稿、ガーナ国内での国際会議における成果発表を行っています。

これまでに学術誌に掲載済みの論文は以下の通りです。

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