No.35 Evidence from Spatial Correlation of Poverty and Income in Kenya

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県レベルのデータを用いることによって、ケニアのような比較的貧しい国でも、民族の多様性が、ローカルレベルでの良好な経済パフォーマンスと関係があることが明らかになった。しかし、所得のスピルオーバー効果については、民族的な類似性に依存することが分った。このことは、過去に行われた多くのクロスカントリー回帰分析が示す通り、民族構成が多様であることによって、全国レベルでの経済の効率性が損なわれるという民族的バイアスの影響を示唆している。こうしたことから、政策形成のためには、地域間の取引費用の問題を、運輸交通インフラの問題に限定することなく、アフリカの文脈の中で民族の分断と関連づけて考えることも必要である。

著者
浜口 伸明
発行年月
2011年11月
関連地域
  • #アフリカ
開発課題
  • #経済政策
研究領域
経済成長と貧困削減
研究プロジェクト