CSISとの共同研究1年目の成果を報告書「開発に貢献するイノベーションTransformative Innovation」として公開

2016年6月6日

戦略国際問題研究所(CSIS)とJICA研究所は、開発に貢献するイノベーションをテーマにした共同研究を進めています。その第1年次の研究成果をまとめた報告書「Transformative Innovation for International Development: Operationalizing Innovation Ecosystems and Smart Cities for Sustainable Development and Poverty Reduction(開発に貢献するイノベーションTransformative Innovation:持続可能な開発と貧困削減のためのイノベーション・エコシステムとスマートシティ)」が公開されました。

インターネットに代表されるように、近年の技術革新は新しい産業を創出し、世界を大きく変えています。社会システムレベルのイノベーション(Transformative Innovation)は、従来の価値観を大きく転換させるものであり、開発途上国の経済成長のチャンスともなりうるものとして期待されています。今回の報告書は、両者の第1年次研究成果から、「イノベーション・エコシステム」と「スマートシティ」に関する2つのアプローチを分析し、開発分野においてTransformative Innovationを実現するための提言を行っています。


イノベーション・エコシステムの関連事例としては、青年海外協力隊が設立にかかわった「ファブラボ・ボホール」を取り上げて分析しています。

スマートシティについては、インドネシア・ジャカルタ首都圏の事例について分析しています。こうした取り組みを支援する二国間援助機関や国際機関の役割に関連して、JICAが円借款を供与する都市高速鉄道システム(MRT)事業と、インドネシアと日本との二国間クレジット制度(JCM)事業についても取り上げています。

イノベーション・エコシステムやスマートシティは、従来の開発協力にはない新しいコンセプトです。本報告書は、その国に合った技術を用いて継続的に実施することが可能であれば、技術革新は経済成長を通じて開発と貧困削減を実現できると結論づけるとともに、開発協力の実務家に対して認識の変革を求めています。