トルコ(農村振興)を実施して(2010年9月21日から10月9日まで)

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真剣に講義を受けるトルコの研修員たち

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丹波篠山の農場で、日本の農業について説明を受けた。

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篠山市表敬訪問した、篠山市長と一緒に

和歌山串本沖でのエルトゥールル号事件から120年目、「2010年トルコにおける日本年」である2010年の9月21日から10月9日まで、JICA兵庫の委託を受け、篠山・丹波へトルコの青年18人を迎え、農村振興について研修を実施しました。

まず、農業・農村問題の解決や開発に非常に効果的な手法である「一村一品運動」について、特定非営利活動法人大分一村一品国際交流推進協会の内田正専務理事から講義を受け、その後、篠山・丹波両市で視察・講義を行いました。常に積極的な質問が飛び交い、その中でトルコと日本の農村が共通の問題を抱えていることを知ったり、トルコとのシステムの違いに戸惑ったりしながら、研修からの学びを確実なものにしていきました。特に、「平均年齢70代の女性グループ「企業連合・氷上つたの会」の農産物の加工・商品化と販売活動についての視察講義はとても有意義であった。」との声が多数聞かれました。

帰国後に取組むアクションプランの作成では、「トルコの地域農産品の加工やアイデアによる地域づくり」というテーマから、ブルーベリー・黒キャベツ・蜂蜜にそれぞれ焦点を当てた3つのアクションプランが完成しました。一村一品的発想からスモールビジネスとして事業を組立て、実現可能かつ持続可能な計画を目指したものです。

業種も活動地域も異なる青年たちでしたが、アクションプラン発表前夜にみなでナッツを蜂蜜に入れた加工品の試作品を作ったり、オリジナルの歌やスライドショーによる予告なしの発表があったりと、みながグループの中でそれぞれに役割を果たし、農村振興という一つの目的に向かってまとまった連帯感のある訪日団でした。

1つの成功事例が地域全体を押し上げる力となります。これらのアクションプランがそうした成功事例となり、トルコ全体の地域振興モデルとなることを心から願っています。

特定非営利活動法人篠山国際理解センター
事務局長 足立 眞理子