三木金物の工場見学。伝統技術を継承したものづくりについて学びました
技能の評価制度を学ぶため「技能検定」を見学しました
発表会での意見交換。期間を通じて活発な議論が行われました
ヨルダンでの職業訓練教育に携わる公務員13人を対象に「職業訓練教育コース」を実施しました。日本と同じく天然資源に乏しい同国の発展には、「ものづくり」を中心とした産業の育成とそのための人材育成が大きなテーマとなっています。
職業訓練教育は、再就職を目指す人たちが新たな技能を身につけるもの、在職者のさらなるスキルアップ、従業員を対象に企業内で行われているものなど、様々なタイプがあります。今回の研修プログラムは、日本のそれぞれの現場での取組みをできるだけ直接見ることができるものとしました。また、障がい者へのリハビリテーション・能力開発とその先にある雇用についても紹介し、「障がい者を社会参加させる取組みに感銘を受けた。」との声が多く聞かれました。
日本のものづくりは、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)に代表される日々の「カイゼン」など、工程の細部に至る徹底した品質管理が競争力の源になっています。研修員はそれを可能とする日本社会の規律を重んじる文化についても、人々や街の様子から感じ取ったようでした。
ある研修員は、「日本の人材育成に対する真摯な取組み、人々の思いやりや優しさは素晴らしい。日本は、テクノロジーの国でもあるが、ヒューマニティに溢れた国でもある」と感想を述べていました。そのことは、訪問先の皆さまの温かい気配りや、引き受けたことには全力を尽くすという姿勢から研修員が実感したことでした。この場をお借りし、関係の皆さまにお礼を申し上げます。
今回の研修が、ヨルダンのそれぞれの職場や訓練教育をカイゼンするきっかけとなり、ひいてはヨルダンのさらなる発展につながることを願っています。
公益財団法人兵庫県国際交流協会
協力課 課長補佐 水島 豪士