「アフリカの奇跡」と日本企業の接点を — ルワンダセミナーを開催

2014年11月25日

小川大使

福岡副学長

JICA関西は、2014年10月16日にルワンダセミナーを実施し、アフリカでの新しいビジネスの可能性を探っておられる民間企業の皆様やアフリカに関心のある大学関係者、学生の皆様にルワンダに関する情報をお伝えすることができました。ルワンダはICT開発を中心に知的産業を通じた発展を掲げ、近年の経済成長が目覚ましく、「アフリカの奇跡」と称されています。 本セミナーでは、駐ルワンダ日本国特命全権大使小川和也氏に基調講演いただいた後に、神戸情報大学院大学副学長福岡賢二氏からは「ルワンダにおける日本と現地ICT企業を巻き込んだICT開発と人材育成の取り組み」について説明いただきました。また、JICAルワンダ事務所員からは「現地の民間ビジネスの発展状況とアフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ(African Business Education Initiative for Youth、ABEイニシアティブ)への期待」と題して現地事情について説明し、JICAアフリカ担当課長からはルワンダを含めた東アフリカ地域におけるポテンシャルについて説明しました。そして最後に、アフリカ開発銀行アジア代表事務所遠藤副所長にも加わっていただきパネルディスカッションを行い、ルワンダの成長の原動力やルワンダの将来、日本とルワンダとの関係などについて意見交換を行いました。

ルワンダの魅力と課題

パネルディスカッション

ルワンダの主要輸出産品はコーヒーと紅茶で、ルワンダは「アフリカのスイス」と言われるほど、緑豊かな自然が美しい国で、丘が多いので「千の丘の国」と呼ばれています。3つの国立自然公園があり、ゴリラ・トレッキング・ツアーが有名。1994年のルワンダ大虐殺から20年を経て、奇跡的な経済発展を遂げていますが、ルワンダ人の国民性は、勤勉、真面目で日本人に似ているそうです。カガメ大統領のリーダーシップの下、安定した政治情勢が維持され、治安が良く、汚職もほとんどありません。国土面積は四国の1.5倍で、人口は約1100万人。人口密度はアフリカで一番高く、国土が狭いため農業人口を増やすことが困難であり、また資源に乏しいため、日本人と同じく危機感を強く持っていることが勤勉性にもつながっているそうです。そのため、ルワンダ政府は、「アフリカのシンガポール」を目指して、ICT、金融など「人的資源開発・知識集約型経済」に力を入れて、ビジネスをしやすい環境を整えています。ルワンダ政府は、中長期的な国家開発計画「VISION 2020」を策定し、2020年までに中所得国入りを目指し、開発を積極的に進めています。そのような中、日本政府とJICAは、主に経済インフラ(運輸・電力等)、農業、水・衛生、教育の4分野でルワンダの経済・社会開発を支援しています。今年から始まったABEイニシアティブでは10名の研修員が2年半の予定で日本の大学院で学び始めています。神戸では、その中でも一番多くの留学生が学んでおり、今後、民間企業同士の関係強化も期待されています。

今回のセミナーを終えて

当日の会場の様子

本セミナーには、アフリカ地域の研究者や学生の方々、ルワンダや周辺国の進出をご検討中の民間企業の方々にご参加いただきました。関西地域以外の遠方からもご参加いただき、ルワンダやアフリカへの関心の高さをうかがうことができました。今回のセミナーをきっかけとして多くの方々にこれまで以上にルワンダに興味を抱いていただくとともに、民間企業によるルワンダへの投資が促進されて、日本とルワンダとの関係がさらに強化されていくことを期待しています。セミナー参加者からは以下のとおりご感想をいただきました。
 
・ルワンダ経済発展の現状および将来性に新たな気づきを得られた
・ルワンダとアフリカに関する興味を深めることができた、ルワンダのICTやインフラの現状について理解できた
・日本企業にもチャンスがあることを実感した
・日本政府および民間セクターのルワンダに対する取り組みが理解できた
・アフリカ関連の情報を入手することができて大変役立った、実際にルワンダに携わっている方の話が聞けて良かった
・現地事情に詳しい方々の発表で説得力があった