【インターンシップ体験記】 JICA大阪にインターンがやってきた!<その1>

【画像】三輪 輝

関西大学 政策課 3回生
三輪 輝

※2011年度までは、旧JICA大阪と旧JICA兵庫が、別々に業務を行っていました。以下の記事は、当時のものをそのまま掲載していますので、ご了承ください。

インターンの志望動機

私がJICA大阪でインターンをしようとした動機は、これから国際協力にどのような形で取組むかを考えるためです。国際協力に取組む時には3つの組織があると私は考えています。1つ目はJICAのような官である国の機関、2つ目は民である民間企業、3つ目はNPOやNGOなどの非営利の団体です。私たちは社会に出ると以上のような3つの組織のいずれかで働かなくてはいけません。現在私は、官か民のどちからで働こうと考えています。国際協力において、官には官にしかできないことがあり、民には民にしかできないことがあり、JICA大阪でインターンをすることによって、自分がどちからで働きたいか、どちらが自分に合っているかを考える良い機会だと思いました。

インターンを通して学んだこと

私がこのインターンシップで学んだことは大きく3つあります。

1つ目は、日本が国際協力をする理由です。困っている人を放っておけない道徳的理由、お互い助け合うという相互依存の理由、環境問題に取り組むという理由、戦後日本も支援をしてもらったので、そのお返しという理由の4つがある事を学びました。この事を学んだ事で、自分の国際協力についての視野がすごく広がりました。今までは、日本は道徳的な理由だけで国際協力をしていると思っていました。しかし、今回、相互依存の重大性を知り、国際協力は日本にとって本当に必要不可欠な事と思いました。また、環境問題を解決する助けになる事、そして、戦後、沢山の支援を現在の途上国と呼ばれる国からしてもらった事など、本当に興味深い事ばかりを学ばせて頂きました。

 2つ目は、JICAや国際協力について広く色々な方達に認知してもらうというのは難しいという事を実感しました。一度、JICA事業の広報の為に教員の方々が集まるイベントに行きました。そこで、パンフレットの配布をお手伝いしたのですが、殆どのパンフレットが残ってしまいました。JICAを少しでも知っている方や、国際協力に興味のある方は取って行って下さるのですが、あまり関心の無い方や、JICAの名前を知らない方は通り過ぎてしまう方が多かったです。私はそれがすごく残念でした。殆どの先生方が小・中学校の先生方だったので、そういう方がもっと興味を持って授業などに取り入れて欲しいと思いました。   私のように大学に入ってから国際協力に興味を持つよりも、小・中学生の頃から興味を持っていたら自分の選択肢が広がっていただろうなと思ったからです。それを知ってからJICA大阪が行なっている中学生の施設見学やイベントなどは、大人から子供まで国際協力に興味を持って貰える大事な事業であるという実感が出てきました。
 3つ目は、日本の抱える問題について知った事です。このインターンシップの期間中に途上国からの研修員の方達に同行し琵琶湖へ行きました。琵琶湖には水質汚染の問題や外来魚が増えている事など沢山の問題がある事を知りました。しかし琵琶湖に行くのは初めてでしたし、環境についても知識が無かったので、多くを学ぶ事は出来ませんでした。しかし、途上国の方は自国の事のように真剣に勉強されていました。琵琶湖の問題も大きく言えば日本の抱える問題であるので、日本人として私は知っていなければならない事だと思いました。今まで世界の問題にもそうですが、日本の問題についてもしっかり目を向けられていなかったなという事を感じました。従って自分の視野を広げるという意味では、すごく良い経験であったと思っています。これからそういう事にも目を向けていきたいです。

今後どのように活かすか

私はインターンで学んだことを今後就職活動において判断材料として活かしたいと考えています。現在私は大学3回生であり、今年の12月から本格的に就職活動が始まってきます。今は何かしら将来的には国際協力に携わる仕事をしたいと考えています。その仕事先がJICAになるか、または民間企業であるかは分かりません。しかし今回JICA大阪で学んだことを就職活動において活かし、自分がどのように国際協力を行うかを考えていきたいと思います。

担当者からのメッセージ

三輪さんには、研修員のレポートや研修成果であるアクションプラン(行動計画)、また研修員帰国後の進捗状況を確認するためのプログレスレポートのとりまとめをお願いしました。主にご担当いただいたコースでは、研修員との直接の交流はありませんでしたが、瑣末で多くの事務仕事をどのように効率的に、ある程度の良い質で仕上げるか、また国際協力にどのような形で取組むかなど考えながら、積極的に業務をこなしてくれました。国際協力には様々な関わり方がありますが、JICA大阪でのインターンの経験が三輪さんの進路選択への一助になれば幸いです。ご活躍を祈念しております。ありがとうございました。