名前:松田光広
青年海外協力隊
職種:写真
配属先:タンザニア 情報サービス局
任地:ザンジバルウングジャアーバンウェスト州ストーン・タウン市
派遣期間:2013年7月から2015年6月まで
出身:兵庫県
展示告知ポスター
地元の人々も見学
旅行者も多く立ち寄る場所で展示を行った
生徒達、年齢性別も様々
写真は人に見せないと上手にならない、と言われればどうお感じになるだろうか?そんなの自分で撮影技術を極めれば上手くなるだろう、と思われる人もいるだろう。しかし、第一回、第二回と生徒達の写真展を開催してみてまさに、“写真は人に見せないと上手にならない”ということそのものを見た気がする。
私は、新聞を作成している部局で主に報道写真家やジャーナリスト達に写真撮影技術とPhotoshopを教える活動をしてきた。生徒は写真のプロもいれば初心者もいる。その活動の一環として、第二回写真展を5月30日から6月8日にかけてザンジバルで開催した。第一回写真展開催から1年間の撮影技術・表現力向上を図る意味ももたせていたが、実際、生徒達の実力の底上げに大変効果的であった。
今回の展示は手前味噌ではなく、いい作品が並び実力も拮抗しており、見応えのある写真展だと自信を持って言える。特に、講座当初、カメラも持ったことがなかった者の写真が、今年の展示ではどの写真がプロフォトグラファーとして長年やってきた者で、どの写真が講座当初初心者だったかはおそらくわからないくらいになっていた。第一回写真展ではそのあたりは如実に差があったように思う。
第一回の展示にて、自分の作品を人に見せ、比較し、客観的に見たことでプロとの違いを実感した生徒もいたようで、展示後の授業での質問も積極的になり、この写真はどうやったら撮れるのか等、具体的に聞くようになっていた。自分で撮影し厳選した写真を展示して来場者に見てもらう事で、いろいろな事が客観的に具体的に見えてくる。日常では写真をパソコンで見る事が主流になりつつあるが、大きくプリントして、展示してみて始めて気づく事は大変多い。被写体、フレーミング、細かなバランス、ノイズetc…。それに加え、同じ講座を受けているプロの写真との違いを感じる事もあったのだろうし、自分の作品がどのように見られるのかということをリアルに感じることができただろう。
2年が経ち私は活動を終える。カメラを持ったことがなかった者が数名、今現場でカメラを持って撮影を始めている。彼等の成長が嬉しいと実感する。配属先のフォトグラファー達も、来年は自分たちで写真展を開催したいと意欲を見せてくれている。ザンジバルの写真界発展のために継続して切磋琢磨していってくれればと思う。
場所も良く、天候にも恵まれ、1日約50名と昨年以上に多くの方に来場いただいた。この場を借りて、生徒達の作品を多くの人に見ていただける機会を持てたことに感謝したい。