関西学院大学 社会学部3回生
川東真歩
【JICA関西から】
9月にJICA関西のインターンシップに参加した川東真歩(かわひがし・まほ)さんによるインターンシップ報告です。1.国際協力を行うには多角的な視点が必要であること、2.ダイナミックな事業を支えるにはロジ(事務管理)が大切であることの2つを学ばれたとのことです。良い気づきを得たようですね。
私は将来的に国際貢献に携わる仕事に就きたいと考えています。その中で、今まで国連本部でのセミナーや、NGOでのインターンシップに参加をする機会はありましたが、JICAに関しては内部を体感する機会はありませんでした。ですので、2週間ではありますが、外部にいては決して知ることのできないような、JICAでの実際の業務を体感するとともに、そこで働いている人はどのような思いで国際貢献に携わっているのかを知りたいと思い、今回このインターンシップに応募しました。
JICAが行っている業務を幅広く体感したいという私の要望から、主に3つの大きな業務、研修員受入事業、開発教育支援事業、民間連携事業に携わらせていただきました。研修員受入事業においては、研修員来日後のブリーフィングからオリエンテーション、日本語教育、福利厚生、Job Report発表会、研修同行、Action Plan発表会、そしてプログラム最後の閉講式まで、一連の流れを体感することができました。開発教育支援事業においては、中高生がJICA に訪問する訪問プログラムと、研修員が教育現場へ行ってそこの生徒と交流する研修員交流プログラムに参加しました。民間連携事業においては、南アジアに今後事業展開していこうとする企業向けの南アジアセミナーや中小企業海外展開支援事業の募集説明会に同行しました。
研修員と一緒に(2列目左端が川東さん)
2週間ではありますが、JICAの中で働いてみなければ決してわからないような多くのことを学びました。その中で特に2つを挙げたいと思います。
1つ目は、多角的な視点から物事を考える大切さです。JICAはJICAだけで成り立っているのではなく、民間企業、NGO、地域住民、各国など様々な支えがあって成り立っているということに気づきました。だからこそ、いくつかのものにだけ利益がいってはならず、すべてが恩恵を受けるような1番よい方法を考えなくてはなりません。そうするにあたって、それぞれの視点になって物事を考えなくてはならないと思いました。また様々な機関が関与しているということから、自分が国際貢献に将来携わることに対し、大きく可能性が広がりました。
2つ目は、ロジ面の大切さです。私の中で今までJICAというと、途上国に多くのボランティアを派遣したり、ODAを使って国際貢献を行ったり、派手でダイナミックなイメージが強かったです。もちろんそれは間違いではありませんが、インターンを通じて、意外にもオフィス内での事務的な仕事が多いことに気づきました。特に私が配属された研修監理課においては、研修員の航空券やホテル、バスの予約を行うなど、ロジ的な業務が多かったです。しかしこのような縁の下の力持ちのような存在がいるからこそ、JICAはJICAとしてダイナミックな国際貢献ができるのだと感じることができました。(2015年9月記)