JICA関西インターンシップ体験談〜福原恵さん〜

大学名:大阪大学 外国語学部 フィリピン語専攻 3年
名 前:福原 恵

【JICA関西から】
大学でフィリピン語を専攻しており、台風ヨランダの被災地支援をするなど既にフィリピンに積極的に関わっている福原さん。JICA関西でのインターンシップを通じて、更なる発見があったようです。今後の活躍が楽しみですね。

インターンシップの志望動機

【画像】私は、約1年前のフィリピン留学中に、台風ヨランダの被災地タクロバン市での復興支援活動に参加しました。そこでは、貧しくても親をなくしても笑顔を絶やさず夢を持って「生きる」子どもたちに出会いました。周りの人は彼らに対して危ない、汚いという目を向けていましたが、彼らはただ人の愛に飢えているように感じました。この経験から、生まれた場所によって人生が変わる世界にはしたくないと国際協力の仕事に興味を持つようになりました。帰国後も、様々なボランティア活動やJICA関西でのセミナーにも積極的に参加してきましたが、更に視野を広げて多くのことを学び知識を身につける必要があると感じています。今回は、その一歩としてインターンの参加を志望しました。

インターンを通して学んだこと

研修員と交流する福原さん

約2週間のインターンでは、「研修員受入事業」と「民間連携事業」の2つの事業に携わらせていただきました。
まず「研修員受入事業」では、以前から興味のあった防災分野の研修に同行させていただき、日本の災害・防災対策についても理解を深めることができたのは大変勉強になりました。例えば、災害時にも自分の身の安全を守るために一人一人が取り組む「自助」が大切であることを、子どものうちから教育を通して知ってもらう必要があるということです。その例として、「救急救助」の研修で小学校を訪問し、研修員が子どもたちや地域の方々に対して消火器やバケツリレーによる初期消火や、毛布によるけが人の搬送などを披露する様子を見学することができました。また、その他にも研修事業をいくつか視察させていただく中で、開発途上国から技術研修員を受け入れて日本からの経験・知見・教訓を伝えるのみならず、knowledge co-creating program(知の共創プログラム)と称されるように、課題先進国である日本も対等なパートナーとしての 「双方の学び」の場が作られていたのが印象的でした。JICAは、国境を越えて新たな価値を創造し、共に成長する場を提供していることを実感しました。
次に「民間連携事業」では、JICAが民間と連携することで民間企業の技術・ノウハウを途上国の開発課題の解決に活用すると共に、途上国の成長を取り込み日本経済の活性化につなげるwin-winの連携が保たれていることに感銘を受けました。JICAは国際協力に携わりたい人や企業に様々な支援や機会を提供し、途上国の発展に寄与するだけではなく、日本国内・地域社会にも貢献していることが分かります。

今後この経験をどのように活かすか

JICAスタッフの前でインターン報告をする福原さん

今度は、インターンを通して学んだ事を活かし更に理解を深め、それを伝える立場になりたいと思います。その一歩として10月には、外国で防災教育のワークショップや海外進出をする日本企業でインターンをさせていただく予定です。JICA関西で学んだ国境を超えてお互いに学び合う姿勢を持って、更には外国の方々に日本の理解を深めてもらうきっかけ作りができればと思います。また、フィリピン語という特技を活かして私が今できる国際協力にも積極的に挑戦していきたいと思います。
将来は、JICAのような国際協力機関でお仕事がしたいと思っていますが、インターンを通して様々な国際協力の形があることを知りました。国際協力の現場で自分が何をしたいのか、何ができるのか軸をしっかり持って今後のキャリア形成に活かしていきたいと思います。

最後になりましたが、JICA関西の皆様を始め、お世話になりました外部の関係者様方、刺激を与えてくれたインターンの仲間達に心から感謝致します。貴重な2週間を本当にありがとうございました。(2015年9月記)