帰国研修員からの活動報告:2015年度「アンデス地域災害医療マネージメント」研修(ペルー医師ベロニカさん)

【写真】医学部の学生に講義するベロニカさん
医学部の学生に講義するベロニカさん

まずは勤務病院から、ペルーの災害医療体制を改善したい

院内の避難表示を検証する職員

勤務病院の委員会の様子

リマ市で開催されたセミナー

2015年度「アンデス地域災害医療マネージメント」研修にペルーから参加した医師ベロニカさんは、JICA研修を通じて学んだ日本の知見・知識を勤務病院(リマ市Edgardo Rebagliati Martins病院)の同僚である医師、看護師、医療技師に共有し、勤務病院における災害医療体制の改善に取り組み始めました。

ベロニカさんは、ペルー市民防衛庁と調整をしながら、病院内の避難場所等の案内掲示が適切な場所に設置されていないことを指摘し改善しました。また、日本で学んだ内容をもとにSan Martín de Porres大学医学部の学生に指導をしています。さらに勤務病院における災害時の危機管理計画の見直し作業を院内委員会とともに進めています。改善内容には、災害時における昼夜勤務シフトの各担当業務の確認と検証も含まれています。先日は、ペルーで開催されたセミナー「ペルーリマ市における地震と津波のリスク〜我々は東北から学んだか〜」において講演を行い、JICA研修で学んだ知見を関係者に広く共有しました。

日本での研修中、ペルーの災害医療体制の改善を熱く語っていたベロニカさん。帰国後は、その第一歩として、自らの職責における災害医療体制の改善に尽力されています。

JICA関西 業務第二課/DRLC 冨田真吾