JICA関西インターンシップ体験談〜橋本果奈理さん〜

関西学院大学 総合政策学部 3年
橋本果奈理

インターンの志望動機

【画像】私がJICAを知ったきっかけは、私が中学生の時、話の流れも顔も名前も覚えていない父の友人が、「JICAはいいよ」と言ったことでした。「JICAって面白い名前だな」と思い調べてみたところ、主な3つの事業のうち、技術協力という、発展途上国からの研修員を招いて日本の技術を研修というかたちで学んでもらうといった事業があるということを知りました。当時から異文化間交流や異文化に興味があった私は、国境を越えた国と国との「つながり」と日本の技術を学んでもらうという「国際交流」のコンビネーションに対して「なんて魅力的なんだ!」と思ったことがとても印象的です。関西学院大学枠インターンシップの研修先一覧でJICAという文字を見たときに「これは運命だ、私はこのインターンシップに行かなければ!」と思い、このJICA関西のインターンシップにエントリーさせていただき、「国際協力とは何なのか」をJICAで学ぼうと思いました。

インターン期間中の業務

●「都市内道路整備(A)」や「世界遺産の適切な管理を通じた観光振興」などの研修同行
●英語版Webページ案の作成(インターン課題)
●研修員受入業務の補助
●中高校生のJICA関西訪問プログラムの補助
●JICA関西のFacebook・ホームページ記事の作成
●G7神戸市保健大臣会合セミナーのイベント参加

インターンを通して学んだこと

研修同行(国道43号線)

私がこのインターンシップを通して学んだことは3つあります。
1つ目は、JICA関西が実施している研修は、研修員の方々にとってとても有益なものであるというということです。私はこのJICA関西で、主に「都市内道路整備(A)」という、都市内道路の担当技術者を対象とした、効果的・効率的な都市内道路整備能力の向上を目的とする国道の維持管理(国道43号線)などの研修に同行させていただいたのですが、日本の技術をたくさん学ぼうと、たくさんの質問や意見が現場で飛び交うところを見て、また、研修員の方々の「日本の技術は素晴らしい!ぜひ私たちの国でも導入したい」という声をたくさん耳にした時に、日本人としてとても誇らしく思ったとともに、JICA関西の研修は発展途上国の役に立っているということを実感することができました。
2つ目は、研修における研修監理員の役割の素晴らしさを知ることができたということです。研修監理員は、主に研修に同行し、講義や見学先での通訳や引率を行うだけでなく、研修先の講義での質疑応答では内容が分かっていなさそうな研修員を見つけた時は質問を促したり、ホームシックにかかっている研修員や日本の生活になじめない研修員の方々をフォローしたりするなど、研修でより多くのことを学んでもらえる場をつくる存在であるということ、また、研修員の方々が帰ってからも日本での学びが活かせるような「自立性」を持ってもらえるようサポートをするという重要な役割を担っているということを深く知りました。
最後に3つめは、研修員の方々が参加する研修やイベントはたくさんの支えによって出来上がるということです。実際にオフィスで働かせていただき、研修員や飛行機の手配、現場でのセッティングなど、たくさんの方々が携わっているということを学ぶことができました。

今後どのように活かすか

結果的に、「国際協力とは何なのか」に対する正確な答えを見つけることはできませんでした。しかし、これまで「国際協力=寄付、現地まで赴いたボランティア」であると思っていた私にとって、JICA関西の行う、日本に「招く」という国際協力はとても新しい発想でした。国際協力はには国境を越えて人と人とをつなげていく役割があるということ以外にも、そのような新たなアプローチの仕方もあると学べたこと、研修同行を通してその効果を直に聞き体験できたということ、さらに、国際協力を身近なものとして捉えることができたということは、私にとってとても大きな収穫でした。これからは、言語力の他に、相手の気持ちやその場の空気を理解するといったコミュニケーション能力や柔軟性をさらに向上させ、世界についてもっと理解できるように地理や宗教などの幅広い知識を身につけ、もっと国際協力に貢献していけるようにしていきたいと思います。