大阪大学 法学部国際公共政策学科 3年
阿部史佳
歴史街道プログラム視察同行
私がJICA関西でのインターンシップに参加した目的は三つあります。
一つ目は、仕事としての国際協力はどのようなものかを知ることです。私は市民の小さな努力からでも国際協力はできると信じています。実際に私がこれまで行ってき
た環境保護や難民支援のボランティアなどは国際協力の一部であると思います。しかし、それをお仕事としてJICAで働かれている方々は、どういったことをどういった
思いでされているのか知り、今後の自分のキャリアについて考える際のヒントとさせていただきたいと考えていました。
二つ目は、国際協力の意義、日本の役割を考えるということです。国際協力そのものの意義や、日本の果たすべき役割について考えたいと思っていました。
三つ目は、多様な価値観に触れることです。当初は、職員やスタッフの方々、ほかのインターン生との交流を想定していましたが、後に、JICA関西に途上国から来られている研修員の方々からも多くの学びを得ることとなりました。
ゴミ収集車を追いかける研修員
業務第二課で、研修員受け入れ事業を中心に実習をさせていただきました。
1週目 資料作成 チラシ、研修詳細計画書、Tips for Homestay
2週目 廃棄物(C)研修 講義聴講、視察同行
3週目 インターン課題、廃棄物(C)研修同行、FB記事作成
4週目 廃棄物(D)視察同行、インターン課題、市民課業務
5週目 廃棄物(C)視察同行、HP作成、最終報告会
インターンを通して、前述の三つの目的が達成できました。
一つ目「仕事としての国際協力を知る」に関して、国際協力には多様な在り方、アプローチがあり、またそれらは多くの方々の地道な努力で成り立っているのだと知りました。
二つ目「国際協力の意義、日本の役割を考える」に関しては、国際協力として、途上国の研修員に研修を行うことで、研修員の方々、ひいてはその国民が笑顔になると感じました。また、日本は途上国に資源の輸入などで支えられていて、かつ歴史的な発展や現在の震災時においても被援助国であるという側面を改めて認識しました。さらに、日本の進歩は、技術だけでなく、その国民性にも大きく支えられているのだと実感しました。ルールを守り、周りのことを気遣う日本人の姿勢は、大切にすべきであると強く思いました。
三つ目の「多様な価値観に触れる」に関しては、JICA関西の職員、スタッフの皆さんは多様なバックグラウンド、様々な考え方をお持ちであることを知りました。また、研修員の方々は皆さんとても気さくで、たくさんのことを話してくださいました。研修員の方々が研修中に真剣に質問され、考えられている様子を拝見して、とても刺激になりました。また、研修員の方々の意見から、大量消費や少子高齢化など日本の課題についても改めて気づかされました。
5週間のインターンシップ期間を終えて、将来に向けて主に4つの変化がありました。
まず第一に、環境教育への関心が高まりました。廃棄物のコースに同行させていただいた中で、子供たちに環境の大切さを知ってもらうことが、環境保護に重要であると学びました。今後は環境教育に関連したボランティアなどを積極的に行っていきたいです。
第二に、日本の環境管理や社会問題をさらに勉強する意欲が高まりました。研修同行を通じて、まだまだ日本の環境管理について知らないことがたくさんあると痛感しました。さらに、研修員の方々から日本の課題について質問された際、満足に答えることができませんでした。今後さらに日本の環境管理と社会問題を勉強する必要性を感じました。
第三に、ツールとしての言語の重要性を実感しました。私はアメリカに留学していたため、英語は得意だったので、研修員の皆さんから多くのお話を伺うことができました。また、フランス語圏の研修員の方にフランス語で話しかけると、とても驚かれて、それからのコミュニケ—ションが円滑になりました。ツールとして言語は大変重要であると感じました。今後も引き続き、英語、フランス語をさらに伸ばそうと思います。
第四に、将来世界と日本をつなげる仕事をしたいと強く思いました。日本の人、モノ、技術、心を世界へ伝えたいし、逆も然りだと考えています。
私のミッションである「世界を平和に、人びとを幸せに」を達成できるよう、これからも精進していきます。