所属先:ブルンジコーヒーセクター管理局 統計・農業掲載部 モニタリング・評価担当
名前:Mr. DUSHIME Alain Gildas(ドゥシャメ アラン ジルダス)
研修コース名:コーヒー生産者輸出競争力強化
研修期間:2017年9月11日から10月13日まで
2010年から毎年実施されていた「コーヒー生産者輸出競争力強化」研修がついに終了しました。開設時は、JICA東京が実施していましたが、2013年からは、コーヒーの輸入や販売に携わる企業が多く、また日本においてコーヒーが最初に入ってきた地といわれている神戸(諸説あります)に位置するJICA関西が研修拠点となり、多くのコーヒー生産国からの研修員を受け入れてきました。最終日の研修閉講式で、ブルンジのアランさんが代表挨拶を述べました。コーヒーのように芳醇な香りと味わい深い挨拶をご一読ください。
SCAJコーヒーコンベンションで
2017年度のJICAコーヒー生産者輸出競争力強化プログラムの研修員を代表して、この閉講式でご挨拶できることは、私にとって名誉であり、大きな喜びです。
初めに、JICAの皆様、株式会社シー・ディー・シー・インターナショナル(以下、CDC)、そしてプログラムを調整頂いた方々に、このようなユニークな機会を頂いたこと、高いレベルの専門知識を私たちに経験させてくださったことに心から御礼申し上げます。また同志社大学の須貝フィリップ教授、丸紅食料の倉持様にはアクションプラン作成において、ご支援いただいたことに深く感謝いたします。
コーヒーの生産国そして消費国にとって、その重要性については誰も否定することはできないでしょう。
私たちの国の経済においてコーヒーは大きなシェアを占めています。コーヒーは農業を営む家族を養い、コーヒー産業の関係者に権限を与え、そして場所によっては紛争の解決の手段となり、また環境の持続性を確保する手段にもなります。
研修期間中、コーヒー市場におけるあらゆる関係者と話し合う機会を得ました。これによって広範囲にわたる視点から日本市場を洞察することができ、コーヒーは単なる飲み物以上の存在であることを認識しました。コーヒーは経験であり、提案であり、通過儀式であり、共に過ごすための口実でもあります。
とりわけ、私たちは研修を通じて、カップ一杯のコーヒーがいつも力強いストーリーをもたらしていることを思い知りました。ジャマイカの農家にとっては、家計のやりくりに頭をいためる苦いストーリーであり、東ティモールのような若い国家にとってはトップを目指すために最善を尽くすストーリーであり、エチオピアの自然を保護するために尽力する人々のストーリーであり、ルワンダのように第二の夜明けという希望に溢れて再生する国のストーリーなのです。これらの力強いストーリーは、コーヒーを楽しむ人々と分かち合わなければなりません。なぜなら、私たちの力は私たち自身の中にあり、私たちの原点なのですから。
1か月にわたる滞在中、コーヒーだけが私たちの注意をひきつけたわけではありません。私たちは、実際に新しい世界、新しい生き方を知る事が出来ました。他に類のない強い忠誠心、コミットメントそして勤勉さ等、枚挙にいとまがありません。日本と日本人は本当にユニークです。
私はJICAとCDCの皆様にこのプログラムを成功に導いた多大なご協力に対し、心より感謝申し上げます。この研修が私たちの国々にとって相互利益をもたらし、日本と私たちの国々が強いきずなを保ち、より強化していくことを信じています。また、参加者全員の声として、学んだ知識を実行に移すことが待ち遠しくてならないということを申し上げます。私たちはそれぞれ、母国でアクションプランを成功裡に実行できるようベストを尽くし、私たちの国のコーヒーが輸出競争力を強化することに貢献することをお約束します。
最後になりましたが、JICAスタッフ、フロントデスクのスタッフ、客室係の皆様、カフェテリアのスタッフ、他にも多くの皆様のご配慮、おもてなしそして毎日のご支援に対し、あらためて御礼を申し上げます。
皆様一人一人に心からの感謝の念をお届けします。日本万歳!そして私たちの国々との協力がずっと続きますように!
Thank you so much! Arigato gozaimasu!
アランさんをはじめこの研修に参加したコーヒー関係者は皆、それぞれの国のコーヒーをベストであると信じ、来日しましたが、研修を通じて、参加国以外のコーヒーとの品質比較をする経験を経て、それぞれのコーヒーの課題や強みを実感したようです。
消費者に各国のコーヒーの独自性や生産に関するストーリーを知ってもらうことの重要性を学び、やる気満々で離日しました。帰国後に実施するアクションプラン(活動計画)の進捗報告を楽しみにしています。
(JICA関西 業務第一課 横谷)