廃棄物管理技術(基本、技術編)A研修員が水俣条約に関する国際ワークショップにオブザーバー参加

2019年6月11日

『水俣条約』の実施に向けて水銀廃棄物管理に関する人材育成を議論

【画像】2019年5月30~31日、環境省、水俣条約事務局及び国連環境計画 国際環境技術センター (UNEP IETC)主催による『水銀廃棄物の適正管理に関連したワークショップ』に課題別研修「廃棄物管理技術(基本、技術編)A」研修員5名(ウクライナ、パプアニューギニア、東ティモール、ベトナム、ミヤンマー)がオブザーバー参加しました。これは本コース研修受入先である公益財団法人地球環境センター(GEC)とUNEP IETCとの緊密な連携関係から実現したものです。
同ワークショップは、先だって開催された『水銀廃棄物の閾値に関する専門家会議』に合わせて、水銀廃棄物の環境上適正な管理のために必要な途上国の能力向上や、他の国際枠組との協力等について関係者の間で理解を深めるため開催されました。
「水銀廃棄物管理における能力形成・技術支援・技術移転に関するニーズ」、「水俣条約における水銀廃棄物とその他の多国間環境協定とのシナジー」といった基調講演と、グループディスカッションが行われ、研修員も積極的に議論に参加し、議長サマリーの内容に貢献しました。基調講演では各国専門家から最新の情報が提供され、貴重な学びの機会となりました。

国境を超える「ごみ」~自治体行政官としての自身の仕事と国際的取組みのリンクを考察~

【画像】研修員は各自治体の廃棄物管理担当行政官として、日々第一線で有害廃棄物処理を含む問題解決に取り組んでおり、本研修コースも日本の経験の中から直接役立つ技術やノウハウを習得することが中心です。ただ一方、廃棄物が地球規模で移動するようになった近年、自治体レベルの対症療法的取組みだけでは問題の持続可能な解決は難しい現実があります。そのような背景のもと、国際的な枠組みに基づき中央政府や学術界、プライベートセクター等の各主体が協調しつつ取り組もうとしているこのような場に参加できたことは、研修員自身の業務と国際的取組みのつながりを考える機会となり、各自治体での今後の改善にも役立つ貴重な経験となったと思われます。