大盛況!第2回ベトナムものづくり企業との商談会&展示交流会 ~日本企業44社、ベトナム企業22社が参加~

2019年8月16日

【画像】8月7日(水)グランフロント大阪にて、JICA関西と中小機構近畿の共催で「第2回ベトナムものづくり企業との商談会&展示交流会」を開催しました。ベトナムでのビジネスをめざす関西の企業47社とベトナムの製造業企業22社が参加し、大盛況となりました。

日本企業に人気のベトナム

 9,300万人超の人口を擁し、経済成長の著しいベトナムは、日本の中小企業にとって近年人気の進出先の一つ。現在1,800社を超える日系企業が進出しており、人材交流も盛んです。ベトナムでのビジネス展開をめざす日本の製造業企業にとって、現地での部品調達や生産・加工連携先の確保は重要なテーマです。海外企業の進出にともないベトナムの製造業のレベルは年々上がっており、「ベトナム企業から買いたい」だけではなく、「ベトナム企業に売りたい」「共同開発したい」といった日本企業のニーズは年々高まっています。

「日本式経営」を学びたい! ~ ベトナムのエリート若手経営者が集う「経営塾」~

VJCC(ハノイ校)

授業の様子

 今回の商談会に参加したベトナム企業22社は、JICAが支援する「ベトナム日本人材開発インスティチュート(略:ベトナム日本センター(VJCC)※)」の「経営塾」コースで学んでいるメンバーです。
 
 ベトナム日本センターは、ベトナム企業向けに実践的なビジネスコースや日本語の講座、現地の日系企業向けにカスタマイズ研修や人材確保のお手伝いなどを行っています。なかでも「経営塾」コースは約10か月をかけて経営戦略から製造、財務管理、人事戦略、マーケティングまで幅広く学ぶコースで、「日本式経営が学べる」とベトナム人に大人気です。30名の定員に対して100名近くが応募することもあるそうです。

 商談会を含む日本訪問は経営塾コースの終盤に行われます。今回の商談会に向け、ベトナム企業の皆さんは効果的な説明資料の作り方や日本企業との商談の進め方のコツなどを日本人講師から学び、現地で準備を重ねてきました。

今年も会場は大盛況!日越企業の生の声をきいてみました。

商談の様子。皆さん真剣な様子です。

ベトナム企業の展示交流会も併催しました。

お話を伺ったヅオンさん。

 昨年の第1回商談会に引き続き、今年も日本企業、ベトナム企業双方とも熱い商談を交わし、会場は活況を呈していました。ベトナムへの新たな展開を目指す企業だけでなく、すでにベトナムに進出している企業も、さらなるビジネス展開やパートナーの拡大を目指し熱心に参加されていました。

 商談会と並行して行われたベトナム企業の展示交流会にも、電気部品から金属加工に至るまで様々な分野の製造企業が出展しており、多くの日本企業がビジネスチャンスを求めて交流や商談を図っていました。精密機械加工を行っているチー・マ・サ社のヅオンさんにお話を伺ったところ、多くの日本企業がヅオンさんのブースを訪れたと喜んでいました。また、エンジニアリング業を行うハイン・スオン・テクニカルサービス社のグエン社長は、「ビジネスでの連携について日本企業と具体的な計画が進みそうです」と話していました。

 ベトナム製造業の飛躍とともに、日本からベトナムにモノを売るだけでなく、「一緒にビジネスを行いたい」という声も日越企業の双方からあり、単なる受注関係ではなく対等な関係の「イコール・パートナー」としてビジネスを行おうという意見も多く聞かれました。
 また、日本企業の中には、連携先や生産拠点としての「ベトナム」はもちろんのこと、東南アジアの拠点や世界への中継点としてのベトナムに注目されている方もいらっしゃいました。日越双方の企業の熱視線はこれからますます増していきそうです。

今回の商談会をきっかけに新たなビジネスのつながりが生まれるとともに、日越双方の企業がともに発展できるような関係が築かれていくことを願っています。


JICA関西は、関西の企業と途上国の橋渡し役としてさまざまなイベントや支援を行っています。
途上国でのビジネスにご関心をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。

※日本センターはベトナム以外にも海外8か国に設置され、それぞれの国でビジネス人材の育成や両国の人々の交流・相互理解の拠点としての役割に取り組んでいます。

(JICA関西企業連携課インターン 立命館大学 清岡克吉)