JICA海外協力隊がつなぐ世界と日本の学校 —田尻町立小学校×フィジー

2019年10月24日、大阪府の田尻町立小学校(池本勝利校長)では、青年海外協力隊としてフィジーに派遣されている大野あずささん(職種:小学校教育)と連携して、インターネットを通じた遠隔交流授業が開かれました。田尻町立小学校4年生78名とフィジーのVitogo District Primary Schoolとの交流の様子をお伝え致します!

2019年11月7日

笑顔あふれる楽しいプログラム

田尻町のマスコットキャラクター、たじりっちも登場!

インタビューでは質問者の名前を呼び合う場面もありました。

フィジー伝統のダンスにくぎ付けです。

「ブラ!(Bula)」というフィジー語のあいさつを元気に交わし合い、楽しい雰囲気の中、交流授業が始まりました。
まず、田尻町立小学校の子どもたちが「小さな世界」を日本語と英語で歌いあげると、フィジー側からは「キラキラ星」を日本語、英語、フィジー語で歌ってくれました。これには見学に来られていた方々も含めて拍手喝采でした。
次にインタビューが始まり、お互いに質問を投げかけました。日本の小学生たちは日本語を、フィジーの生徒たちは英語を話す中、青年海外協力隊の大野さんが通訳をしながらサポートしてくれました。「スポーツでは何が好きですか?」との問いに、フィジーからも日本からもラグビーという回答が出ると、双方から歓声があがりました。日本ではラグビーワールドカップが開催されており、フィジーも出場国のひとつです。ラグビーを通してお互いの国を知った人もたくさんいるようです。
「休みの日は何をしているの?」「将来何になりたいですか?」などの質問もあり、中にはフィジー側から「ゴジラは本物なの?」という質問が出ました。これには、日本の小学生たちも大爆笑。「なんでゴジラを知ってるん?!」と驚きつつ、「ゴジラは町中をうろうろしています」というユーモアある答えを返すと、今度はフィジーの生徒たちが大笑いしていました。フィジーでも日本の映画を放映しているそうです。お互いに覚えた日本語やフィジー語でのやりとりに加えて、フィジーの生徒の中には数字の1から10までを日本語で数えてくれる場面もありました。
次に、田尻町立小学校の学校生活の様子と田尻町について、スライドで紹介されました。
また、この遠隔授業に向けて、お互いの国のことを調べてきました。日本の小学生たちがフィジーのことを描いた絵を紹介すると、フィジーの生徒たちは日本と大阪について調べたことを発表してくれました。
そして、フィジーの生徒たちによる伝統の踊り「メケ」が披露されました。日本の小学生たちも初めて見るダンスに興味津々の様子。手拍子をしたり、手の動きを真似してみたり、一緒になって楽しんでいました。
最後に、田尻町立小学校から日本の文化として折り紙、ランドセル、お祭りの紹介をして、全てのプログラムが終わりました。

相手のことを知りたいという気持ちからはじまる国際交流

フィジーについて調べたことを絵に描いてくれました。

授業終了後、先生たちは、いろんな人と出会い、交流することのすばらしさを話され、「英語を話せたら、たくさんの人ともっとコミュニケーションをとることができるので、英語の勉強も頑張りましょう」と呼びかけられました。田尻町立小学校4年生のみなさんも、「いつかフィジーに行きたい!」と口々に言っていました。
交流授業を通して、日本の小学生たちとフィジーの生徒たちの距離がどんどん近くなっていくのを感じました。また、日本とフィジーでは言葉や文化など違いはありますが、お互いの国を調べ交流する中で、同じこともたくさんあると気付いたようです。楽しそうな子どもたちの姿を見て、国際交流とは難しいことではなく、まずは相手に関心を抱くことから始まり、交流を通じて自分自身の世界も広がっていくのだと改めて学ばされました。

JICA関西では地域における国際交流、国際協力のお手伝いをしています!ご関心をお持ちでしたら、お気軽にお問合せください。

JICA関西 国際協力推進員(大阪府) 鍋内郷子