佐久農業改良普及センター 地域第二係 技師 /元青年海外協力隊員(パナマ派遣)
山嵜 宏晃さん
協力隊員時代、「スペイン語の家庭教師をさがしていたら、頼んだ相手が何を勘違いしたのか、小学校の校長に相談して、小学校に通学できることになり・・・。お蔭で小学生の友達もたくさんできましたよ・・・。」と、屈託なく話す山嵜さんは、佐久農業改良普及センターに勤務する軽井沢町担当の農業改良普及指導員(*1)。
(*1: 直接農家に接して農業技術の指導をしたり、経営相談等に応じる都道府県の職員。)
パナマでの活動風景
任地では焼き畑した土地に「陸稲」を栽培するのが一般的な地域だったのが、焼き畑できる土地が減少してきていたため、集約的に栽培できる水稲を提案。その際、いかに現地にあるものを使ってできるかを、現地の人たちと一緒に考えながら活動し、その結果、水がたまっている湿地を利用して水稲栽培の普及を行うことに。
とはいえ、講習会の際、辞書を片手に使ったことのないスペイン語を調べて準備したところ、農家の人たちにとっては聞いたことのない単語だったようで、「言っていることが解らない!」と言われてしまったとか。
それ以来、言葉や文字中心の講習から写真や絵を使っての説明に切替え、より相手の理解を得やすい方策を模索。
酒好きなこともあり、「カンティーナ」といわれる飲み屋によく出入りしたおかげで、地元のスポーツ(サッカー、ソフトボール、バレーボール)にも誘ってもらい、「助っ人外国人」として、週末はリーグ戦に参戦。「活躍したかどうかは???」とのことですが、公私共に充実した時間となったそうです。
現在の普及活動
相手とのコミュニケーションについて、自分では特に意識することなく上手く構築できていると評価されることある反面、考え方の違いで他人とぶつかった際、余り気にすることもなく受け流せるようになったことは、やはり途上国での暮らしで勝手に身についたことのようで、その経験を活かしながら、普及員として地域の人たちと一緒に農業振興に取り組まれています。