飯田市公民館 副館長
木下 巨一 さん
6月29日(土)JICA駒ヶ根で「信州グローバルセミナー2013」を開催します。このセミナーでセッション2の講座A「飯田型公民館の仕組みを’輸出’する試みから、住民自治の原点を学ぶ」の講師、木下巨一さんにお話を伺いました。
わたしは34年間自治体職員として仕事をしてきましたが、このうち18年間が社会教育・公民館の現場で、特に市民の皆さんのエンパワーメントや組織化に力を入れてきました。
1992年から担当した平和教育がきっかけで市民や職員有志とともに足元からの国際化をテーマとした学習・研究に取り組み、飯田市における多文化共生施策のきっかけを作りました。
1997年からはJICA中部による参加型地域社会開発研修で来日した研修員の飯田市への受け入れをコーディネートし、そのつながりから「フィリピン・レガスピ市における上水道の敷設と管理の経験を通した住民参加型行政の展開」プログラムに関わり、2007年と2009年に訪問チームの一員として現地を訪問しました。
途上国開発現場の取組と、日本における地域づくりの取組には、共通した視点、手法があるととらえています。それは一言でいうと、「住民が主体となって営む自治と、その営みを支える行政による住民との協働(自治と協働)」です。
レガスピ市の取り組みを通して逆に私たちの暮らす日本の地域社会における自治と協働の地域づくりの現状を見直す必要を強く感じています。
日本独特の制度である公民館をなぜフィリピン・レガスピ市に作ろうとしているのか、その背景と狙いをお話しいたします。