下伊那郡阿南町 地域おこし協力隊/元青年海外協力隊員
尾崎真理子さん
昨年の台風30号で大きな被害を受けたフィリピン。この大災害を風化させまいと、元協力隊員(平成22年〜24年フィリピンにて村落開発普及員)で、現在阿南町にて地域おこし協力隊として活躍されている尾崎真理子さんが、災害支援のためのネットワークを元隊員仲間と立ち上げました。尾崎さんに、フィリピンへの思いを伺いました。
阿南町での地域おこし協力隊の仲間と。右下が尾崎さん。
2013年11月8日、台風30号がフィリピンレイテ島を襲いました。青年海外協力隊として私が住んでいた町、タクロバンは、壊滅的な影響を受けました。そのすぐ後に、同時期にレイテ島に派遣されていた仲間から、「なにかやろう」と連絡をもらい、レイテ島でともに過ごしたボランティアたちでKapuso sa Japan(カプソ サ ジャパン:日本の仲間)という、募金集めのためのネットワークを立ち上げました。現在、地域おこし協力隊として私が住んでいる長野県下伊那郡阿南町でも、知人から「なにかやりませんか」と声をかけていただいていましたが、大方の人にとって縁遠いフィリピンのこと、募金の呼びかけをしても、あまり関係ないと思われてしまうのではないか、と考えました。そこで、フィリピンに少しでも関心を持ってもらえ、かつ楽しめる催しとして、チャリティーコンサートを開くことにしました。阿南町国際交流会の皆さんに手伝っていただき、また中学校吹奏学部やその他出演を引き受けていただいた演奏者のみなさんのおかげで、たくさんの方に足を運んでいただくことができました。
フィリピンでの協力隊員時代
フィリピンでは、多くの友人、知人に本当によくしていただき、大切なことをたくさん教わりました。お世話になった人たちが困っている時に何かしたい、と思ったのはもちろんですが、同じ思いを持って力を合わせられる仲間たちと出会えたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
フィリピンでの活動もそうですが、「地域おこし」もさまざまな面があり、目先のことに取り組むだけでもやるべきことはたくさんあります。ただ、長期的な視野に立ち、本当に望ましいことは何かを考えながら、すこしでも役に立つことができたらと思います。