現在、長野県東信地区のOBの中心となってご活躍の宮原さん。協力隊になったきっかけや、現在のお仕事へのつながり等をお聞きしました。
平成8年度1次隊 派遣国:パプアニューギニア 職種:食用作物・稲作
宮原 薫さん (みやはら かおる) 出身:青木村、上田市在住
「大学4年の時、ちょっと将来の展望を見失っていました。偶然、学校の廊下に貼ってあった協力隊のポスターに釘づけとなり、募集説明会に参加。帰国隊員の方の活動報告を聞いて、とても感動し、胸が熱くなりました。『自分にはこれしかない!』幸いなことに、1度目の受験で合格しましたが、派遣予定先にビックリ!なんせ、配属先の条件は『男性であればよい』という条件だけでしたから・・・」
現地での農業指導
「南太平洋パプアニューギニア(以下、PNG)首都近郊のボマナ刑務所で農業指導をしていました。対象は囚人と農場の看守です。治安が悪いと言われるPNGの、しかも塀(実際は金網)の中でしたが、近所の皆さんや子供たち、囚人、看守たちと近所・友達付き合いすることで、特に危ない目にあうこともなく、楽しく充実した2年半でした。時折起こる脱獄の後は、囚人の労務が2週間ほど禁止となるため、1人で農場を管理(服役?)するのが、ちょっと辛かったです・・・」
長野県の農家さんに農業指導をしている宮原さん
「帰国後、長野県に就職し、主に農業改良普及指導員として活動しています。現在は、長野県全体の水稲、麦、大豆産地の課題解決や技術革新、普及指導員等の指導に携わっています。
普及指導員は、協力隊にとても近い職種で、『対象者が自ら考え成長する』支援を行っています。隊員時代も刑務所の囚人たちが変化する様子、『ありがとね』という言葉が励みになりました。これが、普及指導員を志した動機になりました。」
「現在、長野県OB会の副会長を務めております。各地(特に東信地区)で開催される国際交流イベントへのOB会ブース出展の企画・運営などを行っています。PNGなど任国の紹介も好評です。
これから協力隊に行かれる皆さん。任国で『信州』について発信してください。また、派遣中、帰国後も信州の皆さんに『任国』について発信しましょう!充実した隊員生活を送り、無事に帰国されることをお祈りしております。」