辰野の魅力を伝えます

【画像】伊東 佑季 さん

ラジオ番組「ほんの〜り辰野町」 レポーター/元青年海外協力隊員
伊東 佑季 さん

長野県が放送エリアのラジオ局で今年6月から始まった新番組「ほんの〜り辰野町」にて、毎回元気なレポートを伝えているのが、元青年海外協力隊員の伊東佑季さん(伊那市出身)です。隊員時代は「美術」を専門としていましたが、帰国後、憧れだったマスコミの仕事に就きました。連日取材で町内を駆け回っている伊東さんにインタビューしました。

体当たりの取材

毎週月曜日の12時から49分間、辰野の魅力をたっぷり伝えるラジオ番組「ほんの〜り辰野町」が、辰野町の中心部にあるスタジオから流れます。この中で伊東さんは、町内の名所、見どころ、話題のスポットなどを伝えるコーナーを担当。単に取材するだけでなく、山登りや信州名物「おやき」づくり、美しいホタルの育成をうながす川掃除を実際に体験してレポートするなど、体当たりの取材が人気です。

「伝えたいことを編集して表現できるところが楽しい」と、忙しいながらも充実した毎日を送っている伊東さん。番組開始から3ヵ月が過ぎましたが、「行きつけのジムに行くと、『今日のラジオ、よかったよ』って感想がもらえるんです」と、少しずつ手ごたえを感じています。

美術教育の普及に向けて

「昔から表現に興味があった」という伊東さんは、時間があれば絵を描いている子どもだったと言います。自然と美術系の大学に進み、卒業後は長野県内の中学校で美術の教員として働いていました。そんな時、「美術」の経験をいかして協力隊に参加できることを知ります。「国際協力は別世界の話だと思っていた。でも、美術ならできるかもしれない」と、協力隊を受験。合格して中米のベリーズに赴任しました。

伊東さんの任務は、美術教育があまり盛んではないベリーズの小学校で、美術の授業を行い、勤務する教員らに美術教育の重要性を理解してもらうこと。「うまく意志の疎通が図れず、すごくストレスだった」と言いますが、毎週14コマの授業をこなす一方、教員を対象とした美術の授業のワークショップを実施するなど、精力的に活動しました。

新たな表現の模索

帰国後、伊東さんは「協力隊の経験を生まれ育った地元で還元したい」との思いから、「地域密着」と「表現関連」という2つの要素を満たす仕事を探し、ラジオ・レポーターの座をつかみました。「ラジオを通して、地域をもっと元気にできるようなプロジェクトを立ち上げたい」と夢を語る伊東さん。故郷を舞台に、新たな表現の幅を模索しています。

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協力隊員としてベリーズで美術の授業をする伊東さん

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辰野町のスタジオでラジオの放送に臨む伊東さん