九州エコ通信 2011年9月号 その2

環境教育ってどんなこと!? —インターン生研修同行レポート—

【写真】

携帯電話のレアメタルをリサイクルするためのボックス

【写真】

雨水を貯めておく貯留槽

【写真】

諸藤館長の講話

【写真】

修了式(研修員前列4名)

JICA九州では、草の根技術協力事業地域提案型「上海における環境教育推進事業」において、実施団体である北九州市が、上海市環保局および科技館からの研修員4名を受け入れ、環境教育に関する研修を行いました。北九州市は戦後、厳しい公害を乗り越えた経験を持っていますが、現在はそのことが高く評価され、環境モデル都市にも指定されています。今回の研修では、そんな北九州市の実績から、環境教育のノウハウを習得することが目的です。

8月16日、研修員に同行して環境ミュージアムを訪問しました。ここでは、訪れた人が環境問題について自分で体験しながら、容易に理解できるよう様々な展示がされています。

ミュージアムの中では、北九州市内で設置されている携帯電話の回収ボックスが展示されていたり、北九州市がどうやって公害問題を解決してきたかがわかるように、ナレーション付きのジオラマが展示されたりしています。エコハウスでは、自然を利用して快適な生活が送れるようになっていて屋根に穴が空いていて空気の通りを良くしたり、ベランダの植物に水をまくための水を貯める貯留槽があったりして未来の家がどう変化していくのかがよくわかりました。

その後の諸藤館長の講話では、具体的な環境教育の手法が話されました。主要なターゲットである子供の育成に対しては、その町の実態を理解した上で、日常生活にリンクした内容をいかに楽しく学びの場を提供するかが大きなカギであると述べられました。

また、「1番大切なことは“人材の素質”で、環境ミュージアムが機能するのは地域のシニアボランティアや活気ある運営員といった素晴らしい人材がいるからであり、彼らのような人材がいなければ、どんなに立派な施設もすぐに古いものになってしまう。」という言葉に研修員は非常に感銘を受けていました。

1週間を通して研修員は、子供から大人までが環境保全に努力する重要性を再認識し、各地域に適当な規模の教育施設を作ることで生活レベルでの浸透を図るという目標を設定しました。日本でも報道されているように、中国・上海は急速に工業化が進んでいます。その発展の中で、インフラ整備やゴミ処理場の建設が重要視され、環境教育が置いて行かれてしまったと研修員は話します。彼らにとってこの研修が、環境保全を持続するための教育の必要性を訴えるインセンティブとなったことは間違いないでしょう。

担当:JICA九州インターン生 大澤 有香、平 雅仁