九州エコ通信2018年5月号

第10回「北九州市環境首都検定」に5名全員合格!

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JICA九州では、開発途上国支援の4つの柱を定めており、その1番目が「環境管理」です。「環境未来都市(注)」である北九州市に拠点を置き、北九州市と連携を行い、環境分野の事業を数多く実施しています。

その北九州市では、世界の環境首都を目指す取り組みの1つとして、2008年から毎年「北九州市環境首都検定」を実施しています。

となればJICA九州としても受験せずにはいられず、毎年、職場の有志でグループ受検をしています。
2017年12月10日に行われた記念すべき第10回検定には、上級編に1名、一般編に4名の計5名が挑戦しました。
合格を目指して試験日の1ヵ月半前から週に3回、お昼休みに会議室に集合して勉強会を実施しました。
テキストの章ごとに担当者を決め、模擬試験問題を作成して、答え合わせと解説を行うというやり方です。
これまでの検定では、JICA九州はH24年度(2012年)より5年間連続でグループ部門で成績優秀賞を受賞しており(H25年度とH26年度は対象部門での最優秀賞)、「連続受賞記録を途切れさせてはいけない」という思いもあって、みんな真剣に勉強に励みました。

そして今年2月に受験結果が届きました。
結果は…、全員が「合格」!!

合格率は一般編が40.3%、上級編が42.4%と、簡単ではない試験でしたが、一致団結して取り組んだ成果が出た結果となりました。
そして今回も、グループ部門の成績優秀賞を受賞することができました。

さて、ここまでの話ですと、順調に合格者を出しているように思われるかもしれませんが、実は、合格するまでには人知れない努力があるのです。
「北九州市環境首都検定」はご当地検定ですので、北九州に関連した問題がほとんどです。
ところが、JICAには国内、海外にたくさんの拠点があり、そのため人事異動により数年で部署を異動することが多く、北九州市で生まれ育った生粋の「北九州っ子」はあまりいないのです。

今回の受験者5人についても、3人は他県や県内他市出身者で、残り2人は北九州市生まれであるも、長い間他所にいて、久しぶりに北九州に戻って来た者達でした。
つまり、北九州に生まれ育った方には当たり前の知識が、我々にはないのでした。

かく言う筆者も東北で生まれ育ち、現在の実家は埼玉にあり、2年ほど前に生涯で初めて九州に足を踏み入れたのです。(旅行ですら来たことがありませんでした。)
一年目には一般編を受験しましたが、最初は地名の読み方すらもわからずに苦労しました。
粗大ごみ資源化センターなどがある「日明(ひあがり)」を「にちみん」(日明貿易から)、「大里(だいり)」を「おおさと」(埼玉県大里郡/大里町)と読み間違えるなど、他の人が当たり前のように話す地名がどこのことなのかさっぱり分かりませんでした。
また、北九州市の歴史も知らなければ、「ていたん」の名前すら知りませんでした。
それが、検定の勉強を行い、テキストに載っている場所や施設をいろいろと訪問し、エコライフステージやエコテクノなどに参加し、北九州市のことがよくわかるようになりました。
そして二回目の受験の今回は、無事、上級編に合格することができました。

私のような元々は「よそ者」だった者だけではなく、北九州市出身ではあるものの、しばらくは他国・他県に行っていた方々も、今回の受験であらためて北九州市の魅力を知る機会となったと喜んでいます。
北九州市に在住・在勤の方々や、北九州市と関わりがある方々には、この検定を受験することを強くオススメいたします。

そして今回の受験者は全員、今後ますます北九州市との連携を進め、低炭素化社会の推進に寄与する思いを新たにしたのでした。

(研修業務課 大野 忠伸)