2011年5月11日
北九州市で学んだ青年海外協力隊、環境レンジャーの活躍を追う不定期ルポ。
セントビンセントで活動をしている青レンジャー本橋隊員より、現地レポートをお送りします。
青レンジャーです。
みなさんにセントビンセントのことを知っていただきたく、セントビンセント事情をお届けします。
Compost 放線菌らしきものも生え、順調に進んでいたコンポストのはず…
右がヒドロペルオキシドで作った除菌スプレー。左が重曹とレモン汁で作った消臭剤。熱いお湯をいれたら、ボトルが変形するというハプニングもありました。笑
やはり、環境レンジャーの名を背負って、環境保全を謳うには、自分自身が環境のことを考えて生活することが大事。
ということで、まず高倉式コンポストを自宅ではじめました。赤レンジャーの発酵液爆発事件のことは耳にしていたので、万全の体勢で発酵液づくりに取り組みました。匂いもよく、これは完成だと思い、菌床とミックス。2日後くらいには、白い放線菌らしきものの姿がありました。菌床とまぜて、1週間くらいたち、いよいよ残飯投入。しかし——数日たった今も、残飯はきれいに残っています…。あら、どこでしくじったのだろうか…水分不足かも。そして、やし殻を手でちぎった菌床ではだめだったのだろうか…。
きっとコンポストもセントビンセント人みたいにマイペースなのだろうと信じて、気長に待ちたいと思います。また、発酵液を再びつくって投入することも考え中です。
さらに、コンポストだけでなく、ほかのことにも環境に配慮したものを使おうと心がけています。セントビンセントでは、生活排水は垂れ流しです(トイレからの排水は処理されているらしい)。ですので、あまり化学薬品を使わないようにと、掃除のときには、重曹を駆使したり、ヒドロペルオキシドで除菌スプレーをつくったりしています。
また、他の環境隊員からアイディアを共有してもらい、新聞や空き缶などでつくったバスケットも重宝しています。
セントビンセント島は、起伏に富む島で、坂がたくさんあります。かなり傾斜のきつい坂もたくさんあり、車での移動はジェットコースターのようです。でも、少し歩いて坂を登るだけで、すばらしい景色を見ることができます。
まるで宙に浮く家。強い地震がきたら、壊れるのではないだろうか…
東日本大震災のことは、セントビンセントのほとんどの人がニュースを通して知っています。また、4月は島の北部にあるスフレ山が最後に噴火してから32周年を迎え、新聞には大々的に火山や地震のことが載っていました。さらに、4月中旬に大雨による洪水被害などもあり、災害管理はちょっとしたホットトピックです。
そんな中で、ひとつ気になることが。それはセントビンセントの家の耐震性です。セントビンセント島は、平らな島ではなく、起伏に富む島で、家を斜面に建てなければいけないケースがよくあります。そういう家は、コンクリートの足(柱)に支えられ、まるで宙に浮いているようです。見るたびに、こんな家に住んでいて恐くないのだろうか、地震がきたら簡単に崩れるのではないだろうか、と心配してしまいます。見晴らしはすばらしいのでしょうが、下を見たら足がすくむでしょう。幸いにも、私の家は地面についているので、ご心配なく!
セントビンセントレポートいかがだったでしょうか?
これからもセントビンセント情報、活動のことなど報告していけたらと思います。
青レンジャー、本橋史子 in St. Vincent