環境レンジャー不定期連載ルポ 赤レンジャーからの報告その4 コンポスト進捗状況

2012年1月20日

赤レンジャーの野本です。

コスタリカより、新年あけましておめでとうございます。

【写真】本稿では、コンポストの進捗状況について、引き続き報告します。
昨年9月初旬、配属先の市役所環境室が、新しいオフィスに引越しました。広いスペースが確保できたので、駐車場に置いていたコンポストを、新オフィス内に移動しました。
オフィスに訪れる人の目をひくので、宣伝にはもってこいだと思います。興味を持ってくれた来客者に、コンポストの説明もできます。実際、オフィス内に置かれた箱は、異彩を放ち人々の注目を集めています。
それまで、ミズアブの幼虫の大量発生に頭を悩ましてきましたが、ここにきて、コンポストの温度が50℃以上にあがるようになりました。高倉さんのアドバイスを参考に、廃食用油や、コーヒー殻をいれるようになったことが功を奏したのだと思います。ミズアブの幼虫を見ることは、ほとんどなくなりました。その代わりに、アリやダニの発生が目立つようになってきました。

【写真】普及活動の方は、10月半ばに、コスタリカナショナル大学にて、学生15名を対象に、コンポストの講義を実施しました。かれらは、英語を専攻しているのですが、何人かは、リサイクル活動や街の清掃活動などのボランティア活動にも積極的に参加しています。担当の先生が、環境問題に強い関心のある方で、授業の時間を割いて頂きました。

さらに、12月には、10人の市民を対象に、コンポスト講習会も開催しました。参加者には、もれなくコンポスト配布もしました。配属先の賛同を得て、事前に参加者の人数分のコンポストを用意しました。くわえて、知り合いのリサイクル業者のご好意で、ちょうど良い大きさのプラスチックの箱も手に入れることができました。
菌床の材料としては市役所の山から採取した腐葉土、米ぬかのほか、それまで8カ月間続けてきたコンポストも加えました。発酵液の作製には、ヨーグルト、イースト菌、チーズ、さとうを使いました。一時は、配布用コンポストでオフィスが埋め尽くされて、しまいました。

【写真】

オフィス前のスペースを利用して菌床作りしました

【写真】

菌床づくりは大成功! 放線菌びっしり

【写真】

同僚も参加して、説明を手伝ってくれました

【写真】

参加者と記念撮影 かけ声はウイスキー!!

はたして、コンポストを、みんなちゃんと使い続けてくれるのか、正直、期待より心配でいっぱいです。使い続けたら問題も発生するでしょうし、今回の講習会だけですべてを一度に伝え切れたとも思っていません。かれらの動向を注視して相談に乗って対応していきたいです。
このように、少しずつですが、コンポストが普及しつつあります。
また、追って報告します。

今年も よろしくお願いいたします。

2012年 野本敦志