2012年4月16日
こんにちは。
赤レンジャーの野本です。
コスタリカは、乾季の真只中で青天が続いています。毎日、35度近くまで気温が上昇し、容赦なく日差しが照りつけます。
コンポストの講習会を開催後、一カ月半が過ぎました。参加者のコンポストの利用状況を知るために各家庭を訪問しました。本稿では、その家庭訪問の結果について報告します。
講習会で説明を手伝ってくれた同僚のデイリン、運転手のディディエルと1日で6軒の参加者の家庭を回りました。
まず、最初のお宅は、市役所の同僚テレサさんの家です。講習会には、テレサさんは、仕事中で参加できなかったので孫が代わりに参加しました。孫から使い方をきちんと申送りされているかどうか心配でしたが、ちゃんと使ってくれていました。乾燥気味だったので、水分をすこし足すよう勧めました。
次の訪問先のお宅は、講習会の参加者ではありませんでした。参加者のひとりが、すでにコンポストを友達に譲っており、その譲られた方のお宅へ訪問したのです。使い方などの詳しい説明は、一切なかったということなので、資料を渡し、一通り説明しました。とても、興味をもってくれたのが、幸いでした。
また、別の参加者は、すでにコンポストの一部を鉢植えのイチゴを植えるために使っていました。容器は、ペットボトルをリサイクルして使っていました。ところが、よく話を聞いてみると、コンポストを土と混ぜずに100%使っていました。そのためか、イチゴは、黄色い葉をつけていました。土と混ぜて使うようにアドバイスしました。
また、別の参加者の家では、コンポストの容器を鳥小屋の中に置いていました。鳥小屋の中に入るとインコがクカラーチャ、クカラーチャ(クカラーチャとはゴキブリの意:有名なゴキブリの歌のサビ)と歌って聞かしてくれました。さて、肝心のコンポストの容器はどうかというと段ボール箱が、崩れかけています。雨水が吹きこんでくるので水分過多になっているようです。また、箱の中をのぞくとミズアブの幼虫の大群が、うごめいています。見慣れているはずのわたしでさえ、おもわず目を覆いたくなってしまうほどの数でした。
どうアドバイスするべきか、しばらく言葉につまった後すこし考えてから、もし希望するなら今日このコンポストを私が持ち帰り、別のものと取り換えてもいいと申し出ました。しかし、参加者は、このまま同じものを使い続けたいということでしたので、いくつか次のようなアドバイスをしました。
今回の家庭訪問を通じて、全体的傾向としては、コンポストは乾燥気味で、温度は低めの25度から30度程度でした。そして野外に置かれふたが不十分なことが多いので、ミズアブの幼虫が発生しているケースが多かったです。
プレゼンをして、コンポストと資料を渡して終わりではうまく行くことは期待できないようです。もちろん不十分な説明だったという責任は、自分にもありますし、今回のように継続的に、コンポスト利用者の相談に乗る機会が要だと感じました。
しかしながら、虫の発生などの問題はあるにせよ、すべての参加者が、今のコンポストを使い続けたいといってくれたことが、とても希望がもてました。次に、コンポスト講習会を開催する時には、今回の家庭訪問の結果をフィードバックして活かしていきたいです。
さて、次回は、2月下旬にエルサルバドルで開催された高倉式コンポスト広域研修について報告したいと思います。
アスタプロント(それでは、また)