カザフスタンで省エネ対策を実現

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ヴァディムさん

カザフスタン共和国 ヴァディムさん(自動車組立企業 電力技術担当)
2015年カザフスタン国別「産業部門の省エネルギー推進」コース

日本で学んだ省エネ対策の素晴らしい成果報告が、カザフスタンより届きましたので、紹介します。

ヴァディムさんは自動車組立製造の民間会社から参加し、冬は−20℃の極寒の地にある工場の暖房費や照明で電気代がかさむという大きな課題を持っていました。研修では廃熱利用技術、インバータによる省エネ等の講義を受け、照明設備の省エネやポンプの効率測定の演習に意欲的に取り組みました。
2015年10月の帰国後、すぐに省エネ推進活動に着手した結果、2016年は前年度よりも、1)電気料金の削減11%、2)熱エネルギーの削減7.7%、3)水使用量の削減3%、下水排出量の削減22%、という大きな成果が上げられました。

省エネ対策の主要事例

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明り取り窓の設置により照明数を70個から28個に削減

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明り取り窓の設置により照明数を70個から28個に削減

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節電のためのスイッチギアの見直し前

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節電のためのスイッチギアの見直し後

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自動圧力調整装置の設置

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自動圧力調整装置の設置

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70個の照明をLEDに交換

その他、下水と雨水を分別するパイプ、工場トイレへのセンサー付き小便器の設置などの節水対策も実施しました。
電気設備の修繕と新設備導入には約150万円の資金を要したものの、電気、燃料代、下水量代の削減の継続が見込まれます。

カザフスタンにはエネルギー資源が豊富にあり、安価で手に入るため、環境への影響やエネルギー効率について問題視されています。官民から参加した研修員たちは、日本の研修で省エネ技術の導入が環境保全と経費削減に直結することを学びました。ヴァディムさんも目を輝かせて学んでいたことがとても印象的でした。省エネ対策は、小さなことをコツコツと行う地道な活動だと思います。これからも自社工場でできる対策を続けてください。さらなるご活躍を期待しています。