着物の文化を世界に伝える

【写真】小池 美代子さん日本現代和装研究会
小池 美代子さん

JICAが実施する研修事業は様々な方にご協力いただき実施することができています。
例えば、福利厚生プログラムは、研修員にとって日本文化を知る良い機会となり、親日・知日家になってもらうひとつのきっかけになります。
今回は熊本で実施する研修の福利厚生プログラムとして、長年JICA研修員に着物の着付け教室を実施いただいている、日本現代和装研究会代表の小池美代子先生にお話をお伺いします。

※現代和装研修会には本年2014年11月にJICA九州の国際協力事業にご尽力いただいていること感謝状をお送りする所長表彰を贈呈させていただきました。

現代和装研修会の発足の経緯や、これまでの活動について教えてください

熊本での研修員への着付け教室の様子

着物を通じたボランティアを行い、より多くの方に着物の素晴らしさを知っていただきたいとの思いで、平成2年に設立いたしました。
これまで、成人式での留学生や障害のある方への晴着の着付けや、市内の国際交流関係のイベントでの着物の着付け、大学での留学生日本文化体験など、より多くの方と国を超えた交流をし、日本の伝統文化や着物を伝えていくための活動を行ってきました。
熊本市内で実施しているJICA研修員に対しても1990年後半から着物の着付け教室を行っています。

活動の時に大切にされていることを教えてください

所長表彰にて

「心を込めて人に会う 優しさ込めて人に会う 愛をこめて人に会う 出合はいつも大切に 自分もいつも大切に」
これはある詩人が詠った作品ですが私はこの詩がとても好きです。毎年JICA研修員の方にも着付けをしていますが、この言葉にもあるようなことを大切にして活動をしています。
研修員の方は初めて着物を着た時大変うれしそうな顔をしてくれます。また研修最終日には記念として綺麗な額縁に入れたみなさんの着物姿の写真をプレゼントするのですが、その時も大変喜んでくれます。皆さんのそのような喜ぶ姿を見て、私たちもうれしい気持ちになっています。

今後の抱負を教えてください

所長表彰にて

現代和装研究会には師範、講師、生徒とそれぞれ異なる立場の方がいるのですが、まずはそこにいるみなさんが楽しく活動できるような環境を大事にしていきたいです。時には率直に議論をしあうこともあるのですが、活動をするみんなが楽しく笑顔のある場所であるように心がけていきたいです。そして、これからもそのような楽しい団体として、日本・海外問わず、より多くの人に着物の素晴らしさを知っていただけるように活動を続けていきたいと思います。