(特活)宮崎国際ボランティアセンター
壱岐 香菜(いき かな)さん
今回は、昨年まで宮崎県にあるNGO団体、宮崎国際ボランティアセンターにおいて、JICA草の根技術協力事業(パートナー型)「地域園芸振興プロジェクト(インド西ベンガル州カリンポン)」の国内調整員として勤務し、2012年3月よりJICAボランティアとしてネパールにて村落開発普及員として派遣されます壱岐香菜(いき かな)さんのお話をお伺いします。
携わっていた草の根技術協力事業で整備されたビニールハウス(インド・カリンポン)
私の故郷である宮崎県に、長年インドの国際協力に携わっている方がいるという話を知人から聞いたのが始まりでした。どのような活動を行っているか興味を持ち、宮崎国際ボランティアセンター代表の杉本サクヨさんに話を聞きに行きました。そして自分もいつか故郷、宮崎県発の国際協力に携わりたいという想いを持ち、数年後にその夢が叶いました。
話相手により、どの程度の距離間をとるかについての実践討議(世界青年の船)
国内調整員としての多岐にわたる業務を通じて、国際協力の現場を支える様々な側面を知ることが出来ました。現場がより活動に専念できるよう、国内スタッフ側が四半期ごとの予算作成や報告書の提出をスムーズに行い、インド現地での活動に繋げていけるよう努めました。
フィジー訪問の際、一緒に地元料理を手作り
国内スタッフは、インド現地の活動を直接目にする機会が滅多にないため、プロジェクトが今どういった状況にあるかを把握するのは難しかったです。しかし、プロジェクトが進行するにつれ、現地住民から喜びの声が次々に届き、それを日本語に訳し、この活動を支えてくれている日本の関係者・サポーターの方にお伝えする時はとても嬉しく感じました。
国際協力啓発イベントの企画(宮崎国際ボランティアセンター)
主に、日本国のナショナルリーダーのサポートや、日本人参加青年の相談役として活動していました。日本参加青年の代表として、何か気がついたことで改善すべきことがあれば ナショナルリーダーに伝えたり、問題が起こった際に意見を求められたりする時もありました。また日本人参加青年を代表しての総理大臣表敬訪問、訪問国(フィジー)での表敬を行いました。世界13カ国の青年達と45日間の船旅を共に過ごした経験は、私自身の世界の見方や、将来の進路を考える上で大きな財産となりました。是非国際交流に興味のある方は、「世界青年の船」に参加されることをお勧めします!
世界がより身近になり、世界各国の素晴らしい友人との出会いがあります!
第一に国際協力の中でも草の根レベルで、自分の経験してきた知識や能力を活かして貢献したいという想いがあります。高校生の時、国際協力の分野で将来働きたいという夢を描き、これまで一歩一歩その道のりを歩んでいく中で、次は海外のフィールドで自分を成長させたいと気持ちが次第に大きくなってきました。そのような時期にバヌアツ共和国で青年海外協力隊の活動を、実際に見ていろんな話を聞けたことも、大きな出来事でした。
ネパールでは、ジェンダーや社会的に立場の弱い人々に配慮した地域開発に関わります。ネパールの人々と、共に暮らし、共に考え、悩み、共に笑い、泣きながら、社会的に声をあげにくい方々の、声なき声に耳を傾け、一人ひとりが少しでも住みやすい地域作りに関わっていきたいと思います。またネパールの人々の生き方や暮らし方から、私自身多くを学び、日本の皆さまに紹介していきたいと思っています。
国際協力というのは、世界各国が互いに相互依存にある今、日本と世界を平和的に繋ぐ重要な役目を持っていると思います。
昨年3月11日の大震災を機に日本も大きな転換点を迎えているように思います。
私自身震災を機に、この国のため何が出来るか深く考えるようになりました。また震災後すぐ世界各国から援助の手が次から次に日本に届けられました。日本もこの地球という一つの大きな村の中で共に生き、生かされるといることを改めて実感し、私も地球市民の一人として出来ることをやっていきたいという思いが強くなりました。
世界には多様な価値観があり、同じ国でも様々な異なる価値観があることを知るたびに私は同時に日本、そして自分自身を深く知るような感覚になることが多々あります。世界を見ることで日本がより見えてくると思います。私自身ネパールでの2年間を通して、
様々な経験を得て、帰国後も世界と日本の懸け橋になれるよう、自分の出来ることを積み重ねていきたいと思います。
ナマステ、いってきます!
壱岐さんはとても優しい雰囲気をお持ちの素敵な女性で、いつも回りへの心配りや気遣いを忘れない素晴らしい心の持ち主です。
宮崎から国際協力に携わり、多くの経験や調整を成し遂げ、今後はJICAボランティアとして新たなステージに向かって進んで行く壱岐さんの姿は、しなやかな強さ、エネルギー溢れるものを感じさせてくれるものがありました。
これからの壱岐さんの活躍に注目していきたいです。
今日はどうもありがとうございました。