<イベント報告・熊本>「ペットボトルの水からメディアリテラシーを磨こう!」を開催しました。

2017年11月2日

ペットボトルの水と水道水の飲み比べの模様

ペットボトルの水のHP広告をワークに従って指摘しました

ニジェールの水事情を紹介

シリーズ国際理解講座「世界のキョリを縮めよう」のワークショップを10月28日(土)に熊本市国際交流会館にて開催しました。
今回は「ペットボトルの水からメディアリテラシーを磨こう!」を実施し、高校生から社会人まで8人の方にご参加いただきました。

このワークショップは開発教育協会(DEAR)の「水から広がる学び」を参考に抜粋して1時間にまとめたものです。

アイスブレイクとして最初に「この液体はなに?」という以下のクイズをだしました。
・山を削るほどの力がある。
・がん患者のできものから必ず見つかる。
・体に悪い食べ物のほとんど全部に使われている。
・固まった状態のそれを体につけているとひどくやけどする。
・たいていの金属を腐らせてしまう。

この液体を飲めますか?飲めませんか?
この液体はなんでしょう?というものです。

「リンとか塩の混ざった液体?」や「液体状の化学物質?」という答えをいただきましたが、実はこの液体の正体は「水」。
言い方によってはただの水であっても、怖い表現を使うことで印象操作をすることも可能です。
私たちの身の回りにもこのようなことがあるのではないか、とまずは問題提起しました。

次に銘柄を隠して4つの水(日本のメーカー2つ、海外のメーカー1つ、水道水1つ)の飲み比べと好みの味の投票をし、その後、飲み比べをしたペットボトルの水はどのように宣伝されているか、それぞれの宣伝ホームページを印刷したものに「ツッコミ」を入れるワークをしました。
「ボトルのデザインにこだわっている」というPRに「水にボトルデザインは必要なのか?」という感想や、「美容と健康」という表現には「言葉でイメージをよくしている。」、イメージ画像に書いてあるキャッチコピーに「このキャッチコピーは本当にそう言えるのだろうか?」などの指摘がありました。
普段何気なく目にする広告ですが、こうして改めてじっくり読みなおすと改めて気付くことがありました。

最後に、熊本市では市民一人あたり1日約220リットル(約浴槽1杯分)を使っているデータ(※1)を紹介し、西アフリカのサハラ砂漠南縁のサヘル地帯に位置するニジェール共和国ではどのような水状況なのか写真を交え説明しました。
国土の3分の2が砂漠で水のアクセスが悪く、遊牧民などは例え泥水であっても貴重な飲み水として飲用しています。

子ども達は遠く離れた井戸に水汲みに行くために学校に行く時間がなく、そのため高い収入を得る仕事に就けないので貧困の原因となっていることに気付いていただきました。

熊本市の水は100パーセント地下水で供給されていることや水の質を守る取り組みなどを紹介し、最後に「The Story of Bottled Water」という動画を見てワークショップを締めくくりました。

ペットボトルの水だけでなく、その他の商品や情報に対しても自分なりの判断と受け取り方を意識していくきっかけになればと思います。
参加いただきました皆さま、ありがとうございました。

参加いただいた方からの感想
「飲料水の企業が水を買い占めたり、情報を操作したりして、現在水の販売が行われていることをなんとなく知っている程度で今日参加しました。動画の“需要の操作”という言葉がとても印象的でした。3つのペットボトルの各HPもこうしてじっくり読むとツッコミどころがたくさんで、水に限らず何でも疑問を持ってみる・吟味するよう心掛けたいな、と思いました。
ニジェールで実際体験されたこと、実情も知れ、とても興味深かったです。(10代・女性)
「熊本はきれいでおいしい地下水があるけど買った方がきれいな水だと思い込んでいました。しかし、水の販売には石油から作られたペットボトルが必要となり、その1年の消費量は車の100万台のガソリンに相当すると知り、とても驚きました。また、ペットボトルの廃棄にもお金をかけたり、ごみを海外に運んでいると知り、水道水の方がより環境によいと知りました。」(10代・女性)
「入ってすぐのクイズから引き付けるものがありました。水の味が違うこともびっくり。いつもは何も考えず、広告も気にせず読んでいて反省することしきりです。社会科の公民や地理で今日のことがいかせます。」(40代・女性)
「企業やメディアの売るための戦略はすざましいな、と改めて思った。知らぬ間に“操作されている”かも、という意識で物事を正しく見る目を養う必要がある」(50代・女性)


次回は2月24日(土)に「このTシャツはどこから来たの」というイベントタイトルで、Tシャツの原料であるコットン栽培に携わる児童の労働を知ることを元に考えるワークショップを実施予定です。

※1:くまもとウォーターライフHPを参考