「南米セミナー・日系人ビジネスリーダー交流会」を開催しました!

2019年2月20日

日系リーダーによるプレゼンテーション

 JICA九州は、ワンストップ海外展開推進協議会(福岡アジアビジネスセンター、福岡商工会議所、中小機構九州本部、ジェトロ福岡、福岡貿易会)との共催で、1月30日(水)に【~南米セミナー・日系人ビジネスリーダー交流会~
「南米のゲートウェイ=日系社会」から拓く6億人の“食市場”】を福岡市で開催し、満席となる約50名の参加がありました。

南米5か国から日系リーダーを招へい

 中南米は、人口6億人を超える巨大市場があり、GDPは日本を超える600兆円規模(ASEANの2.2倍)のポテンシャルにあふれた地域です。
 日本との関係も深く、日本政府が中南米への移住を推進してきたこともあり、現在ではその2世、3世を含め約210万人を超える日系人が暮らす「日系社会」が築かれ、日本への信頼感・親近感に繋がっています。また、経済界を牽引する日系人ビジネスリーダーも多く、日本にとっての頼もしいパートナーとなっています。
 今回、JICAでは、南米ビジネスへの足掛かりとして、南米のゲートウェイともいえる「日系社会」との経済交流を深化させるため、ブラジル、ペルー、パラグアイ、ボリビア、チリの5か国12名の日系人ビジネスリーダーを招へいし、「食」をテーマにしたセミナー及びビジネス交流会を開催しました。

中南米日系社会との連携

 最初に、JICA中南米部計画・移住課長の石橋より「中南米日系社会との連携」のテーマで発表がありました。中南米は所得レベルの高い国が多く消費市場や投資先として大きな可能性があることに加え、日本人移民や日系人が作り上げた「日本人は信用できる」といった良いイメージがあり、ビジネス展開に有利であるとの指摘がありました。
 また、日系人にとっては出身地域がルーツとして重要性をもっており、出身県別移住者数第4位である福岡県は、歴史的にみても日系社会とのつながりは強いものがあると、今回のセミナー・交流会の開催地として福岡を選んだ経緯が示されました。

日系リーダーからの事業紹介

 続いて、日系人ビジネスリーダーの代表による各国紹介と12名それぞれからの事業紹介がありました。
 ブラジルから参加のマルセロ ヒデシマ氏が共同代表を務めるアルファ食品はブラジルで初めて焼きそば、うどんなど日本の「麺」の現地生産を始めた企業。サンパウロでは、日本食レストランの数はすでにシュラスコレストラン(ブラジルの伝統的なステーキハウス)を上回る程定着しており、毎年7月にブラジル都道府県人会連合会が主催する世界一の日本祭り「フェスティバルドジャポン」は、20万人を集客して様々な企業の見本市の色彩も帯びてているとの報告がありました。
 また、ボリビアから参加のナルミ ニシザワ氏が幹部としてマネジメントに参画する「Delizia」社は、1988年にアイスクリームやジュースなどの清涼飲料水を製造する食品製造会社で「Delizia」ブランドはボリビア国民に浸透しており、今後、成長が見込めるチョコレートの製造・販売、日本の生産の自動化やロジスティックソリューションに関心を寄せているとのことです。
 その他、チリでは輸出入ルールが明確であり商品の差別化による付加価値が競争力につながる、ペルーでは日本食や日系フュージョン料理がブームで11月の日本ウィークには2万人以上が来場する、パラグアイでは移住地での農業から様々な事業への多角化を図っている、等々の状況が紹介されました。

ビジネス交流会は大盛況!

交流会の様子

 セミナー終了後に開催したビジネス交流会では、九州各地から参加いただいた企業の方々が各テーブルを回り、日系人ビジネスリーダーと熱心に会話をする光景が見られました。参加者からは、「日系人がビジネスの最前線で活躍されていることを知った」、「今後の自社のビジネスに結び付けていきたい」といった前向きな意見が聞かれました。
 ICAでは、2013年から日本の中小企業を中南米に派遣する調査団を実施してきました。日系人ビジネスリーダーを招へいするのは初めての試みでしたが、多数の方々の参加をいいただき交流が図れたことは、ビジネスパートナーとしての南米の日系社会の魅力を知るきっかけになったのではと思っています。
 引き続き、中南米の日系社会との連携を進めるとともに、本邦企業の中南米への海外展開支援に取り組んでいきます。