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齊藤皓彦先生(元福岡女学院大学学長、元JICA専門家)がケニア国デダン・キマティ工科大学より名誉工学博士号を授与されました。

2019年7月31日

2019年4月26日 名誉工学博士号表彰式 
デダン・キマティ工科大学副学長(Vice Chancellor)とともに

 2019年4月26日、ケニア国デダン・キマティ工科大学にて、齊藤皓彦先生への名誉工学博士号の表彰式がおこなわれました。
 齊藤先生のケニアとの関わりは、JICAの電気工学専門家としてケニア国ジョモケニアッタ農工大学に派遣されたことに始まります。先生は1984年、1987年、1999年の三度に亘り、ジョモケニアッタ農工大学に派遣され、大学の設立当初から大きな貢献を果たされました。その間、ジョモケニアッタ農工大での電気工学セミナー開催、ケニア電気電子学会設立、国際学会の開催等、ケニア国における電気工学分野の発展に尽力されました。
「アフリカに大学をつくったサムライたち~ジョモケニアッタ農工大学物語~」(荒木光弥著 国際開発ジャーナル社)には、先生の活動の一部が紹介されています。
 また、今回名誉工学博士号を授与された、デダン・キマティ工科大学との関わりは、1990年代に、現デダン・キマティ工科大学学長のProf. Kioni氏が鳥取大学を短期研修で訪れ、齊藤先生と出会ったことをきっかけに始まりました。その後長い親交を経て、2011年にデダン・キマティ工科大学の非常勤特任教授に就任され、今日まで学部のカリキュラム作成や若い研究者の指導に携わられました。そしてこの度、同大学の名誉工学博士号の表彰を受けられることになりました。
 先生は、専門家や教授としての関わり以外でもケニアを定期的に訪れ、ナイロビ郊外にある児童養護施設(マトマイニ・チルドレンズ・ホーム)の設立に協力し、多くの日本の若者が同施設を訪問し子供たちと共に過ごす、研修旅行団を組織されました。これまでに引率された若者の人数は延べ260名にのぼります。
 今回の表彰を受け、先生は次のように感想と抱負を述べられています。
「ケニアの人々との出会いが、私を予期もせぬ表彰へと導きました。一言で言えば、ケニアの人達、学生達が好きになったからです。明るく、陽気で人をもてなす方々です。豊かな知性に溢れ、尊敬すべき多くの素敵な人々に出会いました。ケニアで活躍する多くの日本人にも出会えました。もう私は高齢で多くのことはできませんが、まじめに一生懸命努力をする人々を、できる範囲で支えて行けたらと思います。可能なら、沢山の人々をケニアにお連れしたいと思います。」